2008年5月15日木曜日

デモ再発を警戒、自治州の治安部隊なお駐留…四川大地震

デモ再発を警戒、自治州の治安部隊なお駐留…四川大地震 四川省大地震
(読売新聞 2008年5月15日02時18分)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080515-OYT1T00147.htm


デモ再発を警戒、自治州の治安部隊なお駐留…四川大地震 四川省大地震
 【アバ県(中国四川省)=加藤隆則】中国四川省で12日発生した大規模地震で、震源地にあたる同省アバチベット族・チャン族自治州には、10万人に及ぶ大量の軍が救援活動に投入されている。
 その一方で、3月にチベット人による反政府デモが起きた同州アバ県や紅原県では、救援部隊とは別の軍の治安部隊が依然駐留を続けている。チベット自治区ラサで起きた暴動から14日で2か月。当局は、地震によるチベット人社会の動揺が、デモ再発などにつながる事態にも神経をとがらせている。
 14日、震源地のブン川(せん)県から約300キロ北西のアバ県では、市街地の入り口に銃を構えた兵士や私服警官が複数立ち、不審車のチェックをしていた。土のうを積んだバリケードが三重に置かれ、警備の物々しさを物語る。
 公安当局者の一人は「地震では一人のけが人も出なかった」と強調しながらも、「まだ社会の不安要素は除かれておらず、反テロ工作を続ける必要がある。外国人の立ち入りは安全のため、認められない」と語った。
 同県では3月16日、治安部隊との衝突で、多数のチベット人が死傷。地元タクシー運転手は「まだ焼き打ちされた建物の残骸(ざんがい)が残っている」と話す。タクシーは外国人記者を乗せることを禁じられている。
 隣接する紅原県でも政府庁舎周辺を軍が警戒している。庁舎脇の空き地には軍用トラック5台が待機し、外に向けて「軍がいれば必ず勝利する」と大きなスローガンが掲げられていた。
 一方、両県周辺では、地震で補給が途絶えたため、ガソリンの供給がほぼストップし、スタンドで自家用車や小型トラックが立ち往生している。紅原県の政府庁舎には、ガソリンの特別配給券を求める住民がひっきりなしに訪れていた。
(2008年5月15日02時18分 読売新聞)

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