2008年12月16日火曜日

チベット寺院に消防隊設置 中国、治安対策強化か

チベット寺院に消防隊設置 中国、治安対策強化か
(産経新聞2008.12.16 17:56 共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081216/chn0812161757002-n1.htm


チベット寺院に消防隊設置 中国、治安対策強化か
2008.12.16 17:56
 中国チベット自治区消防当局は16日までに、区都ラサ市にあるチベット仏教の3つの有力寺院に消防大隊を設置した。新華社が伝えた。文化的建築物の防火対策が目的としているが、ラサでは3月に僧侶を含むチベット民族の大規模な暴動が起きており、治安対策強化の一環との見方も出ている。
 消防大隊が設置されたのはセラ寺、デプン寺、ガンデン寺。いずれも15世紀に創建され、国指定の重点保護対象となっている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているラサ市中心部のポタラ宮には、20年以上前から消防大隊が設置されているという。
 3月の暴動後、ラサではセラ寺など多くのチベット仏教寺院が一時閉鎖され、僧侶らの不満が根強く残っているとみられる。(共同)

[中国発]小学校で「少数民族独立反対」

小学校で「少数民族独立反対」の授業=新愛国主義教育を導入
2008-12-16 13:37:10 配信
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=26745


小学校で「少数民族独立反対」の授業=新愛国主義教育を導入―中国
(2008/12/15 )
2008年12月15日、中国教育部は「学校民族団結教育指導要綱(試行版)」を発表、小中高校生に中国統一の重要性と少数民族独立への反対を教える授業を設置する方針を示した。新華社が伝えた。
発表によると、小学生と中学生には年10~12時限、高校生には年8~10時限の「民族団結教育」を導入する。内容は、小学3、4年生には民族知識と団結に関する基礎知識、5、6年生には「民族の団結を促進し、国家の統一を守り、独立運動に反対する」ことを教育、中学生には民族政策に関する教育と政策、高校生には民族理論に関する教育と定められている。
また教室での授業だけではなく、博物館や記念館、史跡などを活用することも求めており、今後そういった施設を「民族団結教育基地」として指定することも定められた。また民族団結教育に関する資料で認可を受けていないものは学校での使用を禁ずることも規定されている。
今年はラサで暴動が起きるなどチベット問題が再びクローズアップされたほか、五輪前には新疆ウイグル自治区でテロが相次ぐなど、中国の民族問題がいまなお大きな問題を抱えていることが明らかとなった。民族団結教育の導入は国民レベルに中国の統一に対する支持を植え付けようとする狙いがある。(翻訳・編集/KT)
2008-12-16 13:37:10 配信

2008年12月4日木曜日

[人民日報]揺るぎない中国の民族区域自治制度

揺るぎない中国の民族区域自治制度
「人民網日本語版」2008年12月4日
http://j.people.com.cn/94474/94734/6546689.html


揺るぎない中国の民族区域自治制度
 ダライ・ラマ14世はこのほど、「西蔵(チベット)民族の名実共の自治実現に関する意見」を発表した。その中心的な内容は▽まず、蔵(チベット)族の居住区すべてを統一された自治体系のもとに組み込むこと▽次に、中央政府の干渉を受けない自治権力を持つこと――を要求し、この要求が中国憲法と民族区域の自治法に符合するものだとしている。筆者はこれにあまり同意できない。

 ▽統一と自治の正しい結合の堅持に向けて
 中国の民族区域自治制度はその他の国を模倣したものではなく、中国の国情に根ざして創造されたものだ。この制度には以下の特徴があると考える。

 (1)国の統一指導者のもとにおける民族区域自治の実施は統一と自治の有機的結合である。中国の民族区域の自治法には、「民族区域自治は国の統一指導者のもと、各少数民族の居住区で区域自治を実施し、自治機関を設立し、自治権を行使する」と規定している。統一と自治は民族区域自治の核心であり、中国の政治体制の特徴と長所でもある。両者を有機的に統一してこそ、この制度のメリットが発揮できる。ダライが要求する中央政府との「権力分配の明確化」は国の統一指導者と民族区域自治を完全に対立させ、憲法と自治法の基本原則には根本的に相容れないものだ。

 (2)中国の民族区域自治は民族・地域・政治・経済・歴史・現実の要素を統合したものだ。漢族と少数民族がひとつの行政区域に共存することで、互いに学び、不足を補い、共に発展することができる。例えば、1947年に成立した内蒙古自治区では蒙古(モンゴル)族の総人口は約20%にすぎないが、それでも自治区が誕生した。単に人口比率だけでなく、歴史的な状況、民族関係、協力発展などの要因を踏まえている。中国の民族区域自治制度が正しく、成功していることは過去の例で証明されている。このように多民族が調和をもって共存している状態は非常に貴重なことだ。ダライの「意見」のように、単純に民族でもって線を引けば人的に民族蔑視や民族隔離を生むことになるのではないだろうか。

 (3)今後、民族区域自治の実施と民族団結の促進は一段と緊密になっていくだろう。新中国(中華人民共和国共和国)成立、特に改革開放以来、共産党と国は一連の特殊な政策を打ち出し、少数民族と民族地区は急速に発展した。このことは中国の民族区域自治制度と政策が各民族の人々の根本的な利益を体現していることを十分に説明している。ダライの「意見」はチベット族の権利だけを唱え、その他の民族は全く目に入っていない。西蔵自治区の各民族が大きな発展と進歩を遂げたことには一言も触れず、西蔵の各民族の根本的な利益を促進する上で何らプラスとならないいわゆる「名実共の自治」という空論をもてあそんでいる。

 ▽揺るぎない民族区域自治制度の堅持に向けて
 民族区域自治は中国が民族問題を解決する基本的な政治制度であり、計り知れない優位性を持っている。
 第一に、少数民族が民族内部の事務を自主管理する権利を保障し、国家を統一するのに役立つ。
 第二に、平等に団結して助け合う、調和の取れた社会主義における民族関係を保護・発展させ、民族同士の協力が必要な中国の国情に見合っている。
 第三に、各民族の共同発展・繁栄の促進に役立つ。各民族の共同発展・繁栄は社会主義における民族政策の根本的な立場だ。新中国成立、特に改革開放以来、共産党と国は少数民族と民族地区の発展にプラスとなる一連の政策を実施し、民族自治区は比較的速い経済成長を遂げ、各民族の共同発展、共同繁栄を力強く促進してきた。(編集KA)
 「人民網日本語版」2008年12月4日



これは報道じゃない、ってか中国政府の主張そのものなんですが、「人民日報」は共産党機関紙なので性質上。で、記録性のためにクリップしました。

馬総統が一転、ダライ・ラマ訪台を拒否 対中配慮にじむ

馬総統が一転、ダライ・ラマ訪台を拒否 対中配慮にじむ
朝日コム2008年12月4日19時1分http://www.asahi.com/international/update/1204/TKY200812040266.html


馬総統が一転、ダライ・ラマ訪台を拒否 対中配慮にじむ
2008年12月4日19時1分
 【台北=野嶋剛】台湾の馬英九(マー・インチウ)総統がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の訪台について3日、「今の状況では良い時期と思わない」と発言し、波紋を呼んでいる。馬総統は以前はダライ・ラマの訪台を歓迎すると述べており、背後には中国への配慮がありそうだ。
 もともと馬総統は3月の総統選中に起きたチベット暴動で中国政府の対応を厳しく批判し、五輪参加拒否にも言及。就任後もダライ・ラマの訪台を「歓迎する」としていた。ところが3日、外国人記者団の質問に答えた馬総統は、ダライ・ラマが09年の訪台を希望していることに対し、拒む考えを表明した。
 台湾のチベット人組織「在台チベット福利協会」のジャンガ会長は「馬総統は選挙の時と比べ、変化があまりに大きく、非常に残念で不可思議だ」と話す。
 野党民進党は「北京の圧力に屈し、北京の顔色をうかがうやり方だ」と批判。国民党の王金平・立法院長(国会議長)も「宗教的な訪問なら台湾に不利な部分はなく、再検討してはどうか」と疑問を呈している。

中国、フランス製品不買呼び掛けに理解 ダライ・ラマ会談反響

中国、フランス製品不買呼び掛けに理解 ダライ・ラマ会談反響
2008.12.4 22:28
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081204/chn0812042230007-n1.htm


中国、フランス製品不買呼び掛けに理解 ダライ・ラマ会談反響
2008.12.4 22:28
 中国外務省の劉建超報道局長は4日の定例記者会見で、フランスのサルコジ大統領がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談することについて「フランス側は中国国民の正義の叫び声を重視してほしい」と指摘した。中国のネット上では4日までに、会談に反対してフランス製品の不買運動呼び掛けが高まっており、報道局長の発言はこうした動きに一定の理解を示した。
 劉局長は、サルコジ大統領がダライ・ラマとの会談に固執することで、中国国民の間に強烈な不満を引き起こしたと強調。一方で「中国国民は冷静で理知的に、現在の中国とフランスの関係に対応してほしい」と述べ、国民に過激な行動は抑制するよう求めた。
 4日付の中国系香港紙、文匯報などは、掲示板サイト「中華網」で1日、フランス製品の不買運動への賛同が呼び掛けられ、約10万人の署名が集まったと報じた。会談が予定される6日に不買運動の照準を合わせる動きも出ているという。(共同)

ダライ・ラマ、EUで演説 自治拡大に協力要請

ダライ・ラマ、EUで演説 自治拡大に協力要請
2008/12/04 23:13 【共同通信】 http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008120401000936.html


ダライ・ラマ、EUで演説 自治拡大に協力要請
 【ブリュッセル4日共同】欧州歴訪中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は4日、ブリュッセルで開いた欧州連合(EU)の欧州議会本会議で演説し「欧州は中国と関係の深い友人として、中国政府に誤りを指摘してほしい」と述べ、チベットの自治拡大への協力を求めた。
 欧州の民意を代表する欧州議会でダライ・ラマが自治問題に言及したことで、中国が欧州に対する反発を強めることも予想される。
 ダライ・ラマは「中国政府はわれわれの自治拡大運動を分離主義だと誤解している」と指摘。「われわれはむしろ安定と結束を呼び掛けることで、中国政府が掲げる『調和社会』の建設に貢献している」として、真剣な対話に応じるよう中国側に要求した。
 ダライ・ラマは1988年と96年、2001年にも欧州議会で演説している。
 同議会のペテリング議長は4日の本会議で、チベット住民の人権擁護や、中国とチベットの建設的対話を求める決議案を上程する方針を示した。
2008/12/04 23:13 【共同通信】

ダライ・ラマ「望みは独立ではない」 欧州議会で講演

ダライ・ラマ「望みは独立ではない」 欧州議会で講演
asahi.com(朝日新聞社):2008年12月4日20時58分http://www.asahi.com/international/update/1204/TKY200812040321.html


ダライ・ラマ「望みは独立ではない」 欧州議会で講演
2008年12月4日20時58分
 【ブリュッセル=井田香奈子】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が4日、ブリュッセルを訪れ、欧州連合(EU)の欧州議会で講演、ペテリング議長とともに記者会見した。チベット問題に触れ「私たちの望みが独立でないことを明確にしたい。全体主義の中国が、健全で調和した社会になるよう求めているのだ」と述べ、中国当局との対話に期待を示した。
 ペテリング議長は「我々は中国の領土の一体性を尊重している」としたうえで「チベットの人たちが文化的、宗教的アイデンティティーを保てるようにすべきだ」と呼びかけた。
 ダライ・ラマは6日にはEU議長国フランスのサルコジ大統領と会談する予定。これらの日程を知った中国政府の求めで、1日に予定されていたEU・中国首脳会談は延期され、新たな日程は入っていない。

仏製品不買、10万人が支持署名=チベット問題で中国-香港紙

仏製品不買、10万人が支持署名=チベット問題で中国-香港紙
時事ドットコム:(2008/12/04-14:58)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008120400511


仏製品不買、10万人が支持署名=チベット問題で中国-香港紙
 【香港4日時事】4日付の中国系香港紙・文匯報によると、サルコジ仏大統領がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談しようとしていることから、中国のインターネット上で「フランス製品ボイコット」を呼び掛ける動きがあり、あるサイトでは署名に応じた支持者が約10万人に達した。
 中国では今春、チベット問題に関連してパリで北京五輪聖火リレーが激しい妨害に遭った事件を機に、各地で仏大手スーパーのカルフールに対する不買運動や反仏デモが起きている。
(2008/12/04-14:58)

2008年12月3日水曜日

(コラム)中国四川省震災寄付金事業を経験して

中国四川省震災寄付金事業を経験して
【コラム】サーチナNews 2008/12/03(水) 16:30
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1203&f=column_1203_005.shtml



中国四川省震災寄付金事業を経験して
日本経営管理教育協会が見る中国 第23回-下崎寛(日本経営管理教育協会会員)

◆日本で寄付金を募集
  2008年11月に日本の化粧品会社の四川省震災寄付金事業を経験してきた。その会社は、四川省から麝香(じゃこう、ジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を乾燥したもので、漢方薬として化粧品の香料に利用、ワシントン条約により規制を受けている)を輸入している。2008年5月の四川省震災被害に対する支援として、会社で日本の販売員さんから寄付金を募り、500万円集まったことから、四川省に寄付することになった。
◆震災復旧は地方政府の建物から
  四川省を訪問して感じたことは、まだ、四川省の省都である成都と北の都市との道路の整備が完了しておらず、観光地である九賽溝には成都から飛行機でないと行けないため、観光客が3分の1くらいになっていること(それでも観光客がいることで、中国も裕福となったものと思う)、11月中旬から雪が降り道路、建物の改修が遅れていること、その半面、各地方政府の建物とその周辺については、区画整理が行われ立派な建物が建てられていることであった。
◆小学校図書室の建物寄付を諦める
  寄付金では、形が残らず、何に使われるか疑問が残ることから、現地に直接建物など現物を寄付することとした。当初は、小学校の図書室等を寄付することとして、少数民族チベット族が多い四川省九賽溝県の教育局と交渉した。そこでは、中国の小学校等の教育機関は愛国主義教育の現場なので、中央政府から許可が必要であり、とくにチベット族の地域では外国からの寄付金、日本からの寄付金は、非常に難しいとの話があった。お国柄の問題なのかなと驚き、その計画は中止した。
◆幼稚園に楽器の寄贈へ
  次に、地元の担当者と協議しているなかで、市政府の幼稚園については、規制が緩く、現在200名の幼稚園児がおり、仮設の建物で教育しているものの電子ピアノ等の楽器が不足していることが解った。楽器等については、寄贈が簡単であり、数量も豊富に提供できることから、音楽教室を作ってもらい、電子ピアノ20台、カスタネット、トライアングル等楽器小物を寄付することにした。
◆一筋縄でいかなかった寄贈
  寄贈する楽器などに日本の会社の名前を入れることはできない、贈答式はできない、写真を撮ることはだめだなどといろいろ注文をつけられた。協議した結果、私の関係会社である中国のコンサル会社を寄贈者とし、その社長と日本の会社の社長とが同席した贈答式を行い、併せて記念写真を撮ることで了解を得た。なかなか中国の事情を知らないとことがスムーズにいかないことを痛感した。また寄贈物の購入費用以外に各種の費用が必要なことも勉強させられた。
 写真のように、200名の幼稚園児に大歓迎された。多分1か月前から練習していたと思われ、子供はどの国も素直で美しいものと感動した。
(執筆者:下崎寛・日本経営管理教育協会会員)

下崎寛(しもざき ひろし)中小企業診断士、税理士、不動産鑑定士、行政書士、1951年北海道生まれ、中央大学卒、1985年開業、相続、資産税業務を専門にし、併せて不動産コンサルを中心に活動、現在は中国北京、広州に事務所、杭州に日本語学校を開設しており、中国進出企業の支援、また日本に進出している中国企業(羊しゃぶしゃぶ「小尾羊」等)の支援も展開中。


 一般ニュースとは異なりますが、非常に興味深い、事実に基づいた報告だったのでクリッピング。「チベット族の地域に外国からの寄付受け入れ(について中央政府から許可を取るの)が難しい」という現地政府の見解は、中国内地の漢民族からチベットへの寄付がものすごく奨励されている(“希望工程”など)を思うと、なかなか興味深いものがあります。

ダライ・ラマの訪台歓迎せず 馬総統「良い時期でない」

ダライ・ラマの訪台歓迎せず 馬総統「良い時期でない」
2008/12/03 20:33 【共同通信】http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008120301001001.html

ダライ・ラマの訪台歓迎せず 馬総統「良い時期でない」
 【台北3日共同】台湾の馬英九総統は3日、台北で海外メディアと会見し、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が来年に台湾訪問を検討していることについて「一般的に宗教指導者の訪問は歓迎するが、今の状況では良い時期と思わない」と述べ、訪問を認めない姿勢を明確にした。
 ダライ・ラマは1997年と2001年に台湾を訪問したことがあり、馬総統は5月の就任直後、ダライ・ラマが訪台の意向を示した場合は「宗教指導者として歓迎したい」と発言していた。
 しかし、対中関係改善に力を入れる馬政権にとって訪台受け入れは、来年も予定されている中台交流窓口機関のトップ会談開催などにマイナスと判断したとみられる。
2008/12/03 20:33 【共同通信】

2008年12月2日火曜日

サルコジ大統領を批判 ダライ・ラマ会談で中国外務省

サルコジ大統領を批判 ダライ・ラマ会談で中国外務省
産経web 2008.12.2 23:52
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081202/chn0812022354002-n1.htm


サルコジ大統領を批判 ダライ・ラマ会談で中国外務省
2008.12.2 23:52
 中国外務省の劉建超報道局長は2日、欧州連合(EU)議長国であるフランスのサルコジ大統領がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談することを理由にEUとの首脳会議を中国政府が延期したことについて「中国側の利益を考慮しない大統領に完全に責任がある」とあらためて大統領の対応を批判した。
 ただ、ネット上でフランス製品の不買運動を呼び掛ける動きがあることには「中国国内では冷静な対応をしてほしい」と過激な反応を戒めた。
 また、ダライ・ラマが台湾訪問を検討していることには「台湾、チベットとも中国の一部であり、祖国の分裂につながるいかなる活動にも反対する」と述べた。(共同)


2008年12月1日月曜日

チベット支援団体も中道路線支持 対中政策で

チベット支援団体も中道路線支持 対中政策で
2008/12/01 19:22 【共同通信】 http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008120101000625.html


チベット支援団体も中道路線支持 対中政策で
 【グルガオン1日共同】世界約30カ国のチベット支援者らがインド・ニューデリー近郊のグルガオンに集まり、今後の支援の在り方などを協議した会議は1日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が進める対中国政策の「中道アプローチ」を維持するべきだとした先月22日の亡命チベット人緊急会議の決議を支持するコミュニケを採択し、閉幕した。
 亡命チベット人と支援者の双方が、中国からの独立ではない「高度の自治」を求める「中道アプローチ」への支持を表明したことになり、ダライ・ラマは当面、現行の基本路線を大枠で維持しながら新たな対中政策を模索するとみられる。
 一方でコミュニケは3月にチベット自治区で起きた暴動を「チベット人が中国の支配を拒否」した表れだとし、中国当局によるチベット人への人権侵害を強く非難した。
 会議は先月29日から3日間行われ、各国から約100人が参加。日本からは超党派の「チベット問題を考える議員連盟」元会長の牧野聖修前衆院議員らが出席した。
2008/12/01
19:22 【共同通信】

2008年11月29日土曜日

中国 エアバス納入延期通告

NEWS25時:中国 エアバス納入延期通告
毎日新聞 2008年11月29日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20081129ddm007030080000c.html


NEWS25時:中国 エアバス納入延期通告
 欧州航空機大手エアバス社(本社・仏南部トゥールーズ)は27日、中国への旅客機計150機の納入が中国側からの通告で延期されたと発表した。サルコジ仏大統領が12月6日に予定するチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世との会談を理由に、中国は同1日に仏東部リヨンで温家宝首相が出席予定だった欧州連合(EU)中国サミットの延期を発表していた。納入延期の通告もこれに伴う措置としている。【パリ】
毎日新聞 2008年11月29日 東京朝刊

チベット支援の方針協議 インドで30カ国代表

チベット支援の方針協議 インドで30カ国代表
2008/11/29 18:13 【共同通信】http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008112901000448.html

チベット支援の方針協議 インドで30カ国代表
 【ムンバイ29日共同】インド・ニューデリー近郊のハリヤナ州で29日、日本をはじめとする約30カ国からチベット支援者らが集まり、チベット問題への今後の支援の在り方などを協議する会議が開幕した。会議では、今月22日の亡命チベット人緊急会議での決議を尊重し、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が進める対中国政策の「中道アプローチ」維持への支持を表明するとみられる。
 ダライ・ラマは支援者会議の意見を聞いた上で、最終的に今後の対中方針を決定するとしている。
 チベット亡命政府によると、支援者による会議は12月1日までの3日間。日本や欧州、インドなどのチベット支援団体代表ら約100人が出席するが、ダライ・ラマは欧州などを訪問中で、会議には参加しない。
 ダライ・ラマは、独立ではない「高度の自治」を求める中道アプローチによる中国との対話は失敗したと認めた。そのため、今後の対中方針を決定するに当たり、緊急会議で亡命チベット人の意見を集約したほか、チベット問題には国際社会の支援が不可欠として、各国の支援団体代表などの意見も聴取する民主的な手順を踏んでいる。
2008/11/29 18:13 【共同通信】

2008年11月28日金曜日

仏との関係悪化を警告 中国、ダライ・ラマ会談で

仏との関係悪化を警告 中国、ダライ・ラマ会談で
2008.11.28 00:15
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081128/chn0811280015000-n1.htm



仏との関係悪化を警告 中国、ダライ・ラマ会談で
2008.11.28 00:15
中国外務省で記者会見する秦剛副報道局長=27日午後(共同)
 中国外務省の秦剛副報道局長は27日の定例記者会見で、フランスのサルコジ大統領らがチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談することなどを理由に、欧州連合(EU)との首脳会議の延期を通告したことに関連し「フランス側が両国の協力関係維持に努力するよう期待する」と述べ、会談が実現すれば関係が悪化すると警告した。
 秦副局長はさらに、ポーランドのワレサ元大統領がダライ・ラマと会談を予定していることに対しても「いかなる形式でもダライ・ラマと接触することに強く反対する」と批判した。
(共同)

中国、チベット政策は変えず

中国、チベット政策は変えず
(NIKKEI NET(日経ネット):2008年11月28日)http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081125AT2M2503725112008.html


中国、チベット政策は変えず
 【北京=佐藤賢】中国外務省の秦剛副報道局長は25日の記者会見で、亡命チベット人総会が「中国側が態度を軟化させるまで対話を中断すべきだ」との決議を採択したことについて「中央政府の立場は明確で一貫している」と述べ、チベット政策を変えない立場を強調した。中国側に軟化の兆しは見えず、対話の再開は難しくなりそうだ。
 秦副局長は、フランスのサルコジ大統領が12月にチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談する予定であることについて「いかなる形式での接触にも断固反対する」と強調。「二国間関係発展の大局を維持するよう希望する」とけん制した。(00:08)

2008年11月26日水曜日

亡命人社会に世代対立 チベット青年、年配者は『独立』

亡命人社会に世代対立 チベット青年、年配者は『独立』
2008年11月26日 東京新聞朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008112602000116.html


【国際】亡命人社会に世代対立 チベット青年、年配者は『独立』
2008年11月26日
朝刊
 先ごろインドで開かれたチベット亡命政府の緊急会議では、中国との対話を通じ自治拡大を目指すチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ十四世の中道路線が再確認された。しかし若い世代を中心に独立を求める声は強い。封印された亡命チベット人社会の世代間ギャップが、中国の強硬路線と相まって再び表面化する可能性もある。
 「強い独立志向は、六十歳以上の年配者と三十歳以下の若者に共通している」。会議の出席者の一人は二十五日、本紙に意外な事実を明かした。
 独立の主張は「チベット青年会議」や「チベット自由学生連盟」などに加え、海外から参加した若者も同様だったという。
 「中間の世代は現状では独立が無理なことを熟知し、対中妥協に傾きがち」(同出席者)になる。だが海外育ちで中国による支配の実態を知らない若い世代は独立に「夢」を懸ける。この点が、かつて中国と直接戦い、長年独立を目指してきた年配者と一致。亡命政府の中枢を握る中間世代は、青年と年配層に挟み撃ちされているといえる。
 対中対話停滞の背景には、経済膨張を続ける中国からのプレッシャーに加え、亡命チベット人社会のこうした路線対立が足かせになってきた事情もある。
 緊急会議は「亡命チベット人の意思統一と、ダライ・ラマの求心力回復」(同出席者)による対中交渉の仕切り直しが焦点だった。しかし世代交代が進めば再び「独立か自治か」で亡命人社会が揺れる事態も予想される。
 (外報部・浅井正智)





 「意外な事実」か……。「封印されてきた世代間ギャップ」ね……。「チベット自由学生連盟」ってSFTだよね……(すっかり過激派扱いだ、ははは)。えーと、うまく解説つけられなくてすいません。

2008年11月24日月曜日

ダライ・ラマ静観 チベット人会議「中道」継続提案に

ダライ・ラマ静観 チベット人会議「中道」継続提案に
朝日新聞2008年11月24日0時58分http://www.asahi.com/international/update/1124/TKY200811230193.html



ダライ・ラマ静観 チベット人会議「中道」継続提案に
2008年11月24日0時58分
会見に応じるダライ・ラマ14世=インド北部ダラムサラ、小暮写す
 【ダラムサラ(インド北部)=小暮哲夫】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は23日、亡命チベット人の特別会議が対話を通じて高度な自治を獲得する「中道路線」の継続を提案したことについて、記者会見で「議論は継続中で、今は何も言わない」と述べ、今後の議論を見守る姿勢を示した。
 ダライ・ラマは23日、ダラムサラの中央寺院で会議参加者と会い、「亡命議会が会議での意見に基づいて審議する。即座に決められる事柄ではない」と話した。
 その後に臨んだ記者会見では、29日から12月1日にニューデリー近郊でチベット人を支援する外国人の会議があることに触れ、「支援者の意見も聞く責任がある」と語った。「(亡命政府の首席大臣を選挙で選んだ)01年以来、政治指導者としては半分引退し、年配の顧問のような身だ」とし、一歩ひいて路線決定を見守る立場を強調した。
 会議を前に「中国指導部に失望した」と語った真意については「3月のチベットでの抗議行動で、中国政府が現実を直視すると期待した。5月の非公式対話の前に胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席が対話に真剣な姿勢を表明したことで、変化への期待は膨らんだ。だが、7月の公式対話で態度が硬化し、チベットでは抑圧しか起きなかった」と説明した。
 ダライ・ラマは一方で、「私の中国の人々への信頼は揺らいでいない」とも発言。近年、海外在住の中国の知識人や民主活動家との対話を重ね、「多くの中国の知識人はチベットの自治を支持している」と話した。
アサヒ・コム

2008年11月23日日曜日

「後継に女性の可能性も」とダライ・ラマ

「後継に女性の可能性も」とダライ・ラマ
(2008年11月23日18時40分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081123-OYT1T00453.htm?from=nwla

「後継に女性の可能性も」とダライ・ラマ
 【ダラムサラ(インド北部)=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は23日、当地で記者会見した。
 ダライ・ラマは、前日閉幕した亡命チベット人臨時総会で採択された、中国当局との対話一時停止を呼びかける提言について「まだ最終的な結論ではない」と述べ、中国への特使派遣をやめるかどうかなどは明言を避けた。
 提言は、「これまでの中国政府の態度を見れば、特使派遣は見送るべきだ」としているが、ダライ・ラマは、11月末にニューデリー近郊で行われる国際支援団体会合などを挙げ、「我々にはすべての支援者の意見に耳を傾ける責任がある」と指摘。
 中国の枠内で「高度な自治」実現を目指す路線継続に総会で過半数の支持が示されたことについても、「ノーコメント」として、対中政策はなお慎重に検討する姿勢を強調した。
 ただ今春、中国チベット自治区などで発生した暴動に関しては、「ラサにやって来た不審な一団が投石や放火を始めたとの情報がある」として中国側の工作があった可能性を改めて指摘。事実関係の十分な調査が行われていないとして中国政府の対応を強く批判した。
 自身の後継問題では「チベット人民の過半数が望めば、ダライ・ラマ制度自体が廃止されてもかまわない」と述べる一方、今後自身の転生者を探す場合は「(転生者が)女性の可能性もある」と語るなど、明確な方針が固まっていないことをうかがわせた。
(2008年11月23日18時40分 読売新聞)





 「明確な方針が定まっていない」と言われても「ううむ」と考えてしまうんで、難しいところです。“後継問題”という用語を使うから、まるで、ダライラマ14世自身が「次は○○さんに決めた」と指名できるかのような誤解を招きかねません。とはいえ、歴代の中には、亡くなる前に「××の方角を見よ」とヒント(?)を言い残す方もいたように聞いてますから、まったく故人の遺志が反映されないってことはないのでしょうけど。
 ……ええと、要するに、ダライラマの転生者というのは、この生を終えたダライラマが49日後に胎内に次の生として宿り、生まれ、物心つく2~3歳になって初めて候補者捜しができるようになりますんで、まだ存在していないわけで。
 女性の可能性もあるというのは盲点で、そういわれれば「女性にはならないのか」という疑問はなかったなあ、と考えたり。知り合いから「どういう意味なんだ? なにかすごい発言なのか? 天皇みたいに皇室規範で『男』って決めたような決まりがあるのか?」と尋ねられました。尼僧のトゥルクがいてもいいわけで。ただそうなるとセラやデプンで修行するわけにいかなくなるな……どうするんだろ(笑)。

2008年11月22日土曜日

チベット人組織代表者会議:投票の7割「中道路線」支持

チベット人組織代表者会議:投票の7割「中道路線」支持
毎日新聞 2008年11月22日 東京朝刊http://mainichi.jp/select/world/news/20081122ddm007030109000c.html

チベット人組織代表者会議:投票の7割「中道路線」支持
 【ニューデリー栗田慎一】インド北部ダラムサラで開かれている亡命チベット人諸組織の代表会議は21日、参加した約550人によるチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の「高度の自治」を中国に求める中道路線の是非を問う投票があり、有効投票の約7割が中道路線を支持、約3割が「独立」を求めた。複数の会議参加者が毎日新聞に明らかにした。
 ダライ・ラマの路線を巡り、インドを拠点にする亡命チベット人組織の全15団体が参加して投票するのは初めてで、中道路線の継続が事実上決まった。独立を求めたのは「チベット青年会議」など数組織とみられる。またこの日、02年以降続いた中国との対話について「失敗」と総括した。
毎日新聞 2008年11月22日 東京朝刊

亡命チベット人会議、現行路線維持 特使派遣は中止

亡命チベット人会議、現行路線維持 特使派遣は中止
朝日コム2008年11月22日21時38分http://www.asahi.com/world/china/news/TKY200811220232.html

亡命チベット人会議、現行路線維持 特使派遣は中止
2008年11月22日21時38分
 【ダラムサラ(インド北部)=小暮哲夫】インドのダラムサラで開かれていた亡命チベット人による特別会議は22日、中国との対話で高度な自治の獲得を目指す「中道路線」を継続するものの、現行の協議を不満とし、特使の派遣を中断すべきだとの提案を採択した。また、中国側が前向きな対応をしなければ、独立要求をする以外に選択肢はないとしている。しかし、中国側が歩み寄る可能性は低く、打開への道筋は見えない状況だ。
 提案はチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世に提出される。これを受けてダライ・ラマは23日に会見を予定しており、発言内容が注目されている。
 提案はまず、ダライ・ラマについて「内外のチベット人の指導者であり、引き続き指導者の地位にあることを求める」とし、ダライ・ラマの決定には従うと明記。これまでの「中道路線」への支持が多数だとしたうえで、中道路線が成果を出せない場合には独立要求路線に転じる含みを残した。記者会見した亡命チベット代表者議会のドルマ・ギャリ副議長は、対話の中断について「今やボールは中国側にある」と述べた。
 今回の会議は、中道路線の行き詰まりに批判が出始めた中で、今後の路線を議論するためにダライ・ラマが招集した。参加者によると、議論をした15の分科会では「中国は自治要求を拒絶した」「チベットは歴史的に独立国家だった」といった意見が独立要求派から出た。しかし、独立要求は全体の2、3割程度にとどまったという。
 背景には、中国が実質的な自治すら認めない状況で「独立要求は困難」との現状認識がある。参加者のテンジン・チョウゲルさん(37)は「独立はみんなの理想だが、流血の事態を防ぎ、前向きな結果が見込めるのは自治を求める路線だ」と話した。
 各分科会では、国際社会に中国の「圧政」への理解を深めてもらう努力や、一般の中国人との協力関係構築を説く意見が相次いだ。内外からの圧力で、中国政府に前向きな変化を促す狙いだ。
 ダライ・ラマにとっては今回の会議は、過去には目立たなかった自らの路線への批判が顕在化する中で「自らの求心力を再確認する意味があった」と、会議に参加したペマ・ギャルポ桐蔭横浜大教授は指摘する。議論を通じて亡命チベット人の団結を促す狙いもあったようだ。
 会議では結局、ダライ・ラマの現行路線が支持された形だが、中国との対話の中断が効果を生む可能性は低く、手詰まり感は否めない。
 急進派のチベット青年会議のリグジン総裁は「我々の組織は独立を求め続ける」と話しており、状況の進展がなければ一気に独立要求派が力を得る可能性もある。

2008年11月21日金曜日

「中道路線」維持の見通し=亡命チベット人会議閉幕へ

「中道路線」維持の見通し=亡命チベット人会議閉幕へ
(時事ドットコム 2008/11/21)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2008112100544


「中道路線」維持の見通し=亡命チベット人会議閉幕へ
 【ダラムサラ(インド)21日時事】
 チベット問題解決への運動方針を話し合うため、各地の亡命チベット人代表を集めてインド北部のダラムサラで17日に開会した特別会議は21日、討議をほぼ終了した。中国からの独立ではなく自治拡大を目指すチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の「中道路線」を支持する声が目立ち、関係者の間では運動方針に大きな変更はないとの見方が優勢だ。
 特別会議では、日本を含む各地の亡命チベット人代表約560人が15のグループに分かれて実質討議を重ねた。複数の会議筋によれば、代表の圧倒的多数が中道路線か、「法王(ダライ・ラマ)の示した道」への支持を表明、独立要求の意見は少数にとどまった。 代表の1人で亡命チベット代表者議会(国会に相当)のトゥブテン・カルジェ議員は「中道路線を維持し、国際社会を通じて中国への圧力を強化するしか現実的な方法はない」と話した。
 ただし同議員によれば、中国が自治拡大に否定的な現在の姿勢を一定期間内に改めない限り、運動方針を変えるべきだとする「条件付き」の中道路線支持派が相当数に上っており、22日の閉幕に際してまとめられる「勧告」に反映されるとみられる。(了)
(2008/11/21-23:51)

2008年11月20日木曜日

チベット人組織代表者会議:亡命50年、強まる閉塞感 対話路線手詰まり

チベット人組織代表者会議:亡命50年、強まる閉塞感 対話路線手詰まり
毎日新聞 2008年11月20日 東京朝刊http://mainichi.jp/select/world/news/20081120ddm007030029000c.html


チベット人組織代表者会議:亡命50年、強まる閉塞感 対話路線手詰まり
 インド・ダラムサラで17日開幕した、亡命チベット人諸組織の代表者会議。中国・チベット自治区などの「高度な自治」を求めるダライ・ラマ14世に対し、「自治よりも独立」を望む強硬論もあるものの、中国側は一貫して自治要求にも応じない。1959年のチベット動乱でダライ・ラマがインドに亡命して来年で50年。中国との対話進展の見通しが立たないなか、亡命チベット人社会には閉塞(へいそく)感が強まっている。
 「中国との対話は失敗に終わった。これは中国の責任であり、我々はダライ・ラマの中道路線を再考する必要がある」。インド北部ダラムサラで亡命チベット人諸組織の代表者会議が始まった17日、開会を宣言した亡命議会のドルマ・ガリ副議長は、参加者にチベット語で語りかけた。
 会議に参加したのは、ダラムサラやデリーなどインド国内を拠点にしている亡命チベット人組織計15団体の幹部ら551人。会議で、チベット側から中国への強い不信感が示された背景には、中国の求めに応じて作成したとされる、チベット側の具体的要求を盛り込んだ「覚書」を、中国側に「一蹴(いっしゅう)された」ことがある。
 亡命政府によると、7月、中国とチベットの非公式対話で、中国共産党統一戦線工作部の杜青林部長らがチベット側のロディ・ギャリ特使に対し、チベット側の具体的な構想を知りたいと求めた。このため、ダライ・ラマの同意を得て覚書を作成し、10月末に中国側に提示。それなのに中国はこの内容を一切受け入れなかったという。
 「チベットの独立要求」を公言してきた「チベット青年会議」のシバン・リグジン議長は、「中国の本音がこれで分かった」と話す。急進的な青年会議は、「高度な自治」を求めるダライ・ラマら亡命政府上層部の「中道路線」と一線を画すが、若いチベット人の支持を得て無視できない存在となっている。
 ダライ・ラマが11月の来日で、「中国への信頼はなくなりつつある」と発言したのは、対話路線が進展しないなか、亡命社会に広がる指導部批判をかわす狙いもあった。代表者会議の開催は不満のはけ口の役割もある。
 ただダライ・ラマの秘書によると、17、18両日の各団体代表による演説で、「独立」を求めた団体はなかった。亡命政府閣僚のアカリャ・ヤシ氏は、「チベット社会は世代交代など大きな転換期を迎えている。チベットを知らない若い世代に、どうチベットの誇りと文化を引き継ぐか、それが真の懸案なのだ」と語った。【ニューデリー栗田慎一】

 ◇独立警戒、妥協余地なし--中国
 「世界のどの国がチベット独立を承認しているというのか」。中国外務省の秦剛副報道局長は18日の定例会見で、亡命チベット人諸組織がダラムサラで代表者会議を開催したことに、強く反発した。
 中国政府にとってチベットは、未統一の台湾や植民地だった香港、マカオとは根本的に異なる問題だ。中国側はダライ・ラマが求める「(自治区以外のチベット人居住地域を含めた)大チベットでの高度の自治」についても「事実上の独立要求」とみなし、拒否してきた。
 しかし、今年3月のチベット暴動をきっかけに国際社会の対中批判が高まり、中国政府は北京五輪を前にしてダライ・ラマの特使との非公式協議を再開した。ただ、暴動後3回目、五輪後初めてとなった今月上旬の協議でも大きな進展はみられず、協議は平行線をたどっている。
 さらに、中国側担当の杜青林部長は特使に対して、「チベットの独立、半独立、形を変えた独立は認めない。ダライ・ラマは政治的主張を抜本的に正さなければならない」と要求し、代表者会議を前にクギを刺した。
 17日付の中国紙「環球時報」は会議について、「(チベット側が)中央政府に圧力をかけて交渉カードを増やそうとたくらんでいる」と分析し、中国側の警戒感をにじませる。一方、チベット問題に詳しい北京の外交関係者は「チベット側が、五輪をきっかけに領土保全の問題で中国から妥協を引き出せると考えるのは甘いのではないか」と指摘している。【北京・浦松丈二】
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■亡命政府が公表した「覚書」要旨
・チベット人はチベット高原に居住し、行政区に関係なくひとつの民族である
・チベット人の自治政府は中国の憲法を順守し、分離・独立を目指さない
・ダライ・ラマはチベットにおいて政治的な事務所の開設を永久に放棄する
・チベットの治安維持にはチベット人の参画が求められる
・チベットの文化や言語、宗教や教育、知識などの継承と発展は、チベット人の手で担われ、保護されるべきだ
・アジアの巨大河川の源流であるチベットの環境破壊が深刻。チベットの伝統的な方法に基づく保護が必要
【ニューデリー支局】
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■ダライ・ラマ14世--08年中の主な発言
●「中国、インドの両大国の間にあるチベットはアジアの平和にも大きな意味を持つ」(11月4日、北九州市で講演)
●「武力を使うことに対して心から嫌気がさしている。中でも原爆は二度と使ってはならないという気持ちが(世界的に)高まっている」(同月3日、北九州市で記者会見)
●「(中国との対話路線について)前向きな変化をもたらしていないとの批判が、チベット人の間で強まっている」(同月3日、東京都内の日本外国特派員協会で会見)
●「チベット人は『死刑宣告』を受けたと同じ」「私は中国人民を信頼するが、中国政府への信頼はなくなりつつある」(同月2日、東京都内で記者会見)
●「中国の容赦ないチベット弾圧は、自分が支持しない独立要求をかえって鼓舞する結果になっている」(5月22日、英下院外交委員会で証言)
●「私には反中国というイメージが作られてきたが実際は違う。独立を求めているのではなく、自治がほしいだけ」「私は悪魔ですか? 私は人間です」(4月10日、成田空港近くで記者会見)
●「(暴動がさらに拡大するなら、チベット指導者の地位を)私は退位する」「反中感情をこれ以上強めてはならない。我々は中国と良い関係を築き、ともに生きていかねばならない」(3月18日、インド・ダラムサラで記者会見)
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■チベットをめぐる主な動き
 7世紀初め   チベットに統一王朝「吐蕃(とばん)」が成立
17世紀半ば   ダライ・ラマ5世が政教一致体制を確立
18世紀後半   清(中国)の影響下に入る
1913年 2月 ダライ・ラマ13世が独立を宣言(中国は認めず)
  40年 1月 ダライ・ラマ14世が即位
  49年10月 中華人民共和国が成立
  50年10月 中国の人民解放軍がチベット東部への進駐を開始
  51年 5月 チベットを中国の一部とする17条協定を締結
  59年 3月 チベット動乱。ダライ・ラマ14世がインドに亡命
  60年 4月 インド・ダラムサラにチベット亡命政府樹立
  65年 9月 チベット自治区成立
  66~76年 文化大革命。チベットでの寺院破壊などが激化
  88年 6月 ダライ・ラマ14世が独立から高度な自治に要求を変更
  89年 1月 チベット仏教第2の活仏パンチェン・ラマ10世が死去
      3月 ラサで暴動が発生し、戒厳令を施行
      6月 天安門事件で国際社会からの非難が高まる
     10月 ダライ・ラマ14世へのノーベル平和賞授与が決定
  95年 5月 パンチェン・ラマ11世の認定で中国と亡命政府が対立
2000年 1月 チベット仏教第3の活仏カルマパ17世がインドに出国
  02年 9月 ダライ・ラマ14世の特使と中国政府が対話を開始
  08年 3月 ラサなどで大規模暴動発生
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■ことば
 ◇ダラムサラ インド北部の都市。中国軍のチベット進駐により、インドに亡命したチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が1960年に亡命政権を樹立した。当時、インドのネルー首相がこの街を用意したのは「閑静で平穏」な町であることが理由とされる。現在は6000人以上のチベット人が住み、亡命政府の各省庁のほか、大学、寺院、舞台芸術や医学の研究所などが置かれ、チベット文化の海外での拠点となっている。
毎日新聞 2008年11月20日 東京朝刊

2008年11月17日月曜日

「独立」派が発言力増す?亡命チベット人が臨時総会

「独立」派が発言力増す?亡命チベット人が臨時総会
(2008年11月17日20時12分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081117-OYT1T00569.htm?from=nwla



「独立」派が発言力増す?亡命チベット人が臨時総会
17日、ダラムサラでの臨時総会で、チベット人犠牲者に黙とうをささげる亡命政府代表者議会の議長ら=AP

 【ニューデリー=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が招集した亡命チベット人の臨時総会が17日、インド北部ダラムサラで始まった。
 22日までの日程。世界各地から集まった代表約500人が今後の路線を討議する。
 「高度な自治」実現を求める中道的な対話路線が完全に行き詰まる中、「独立」を再び掲げようとする強硬派が発言力を増すことが予想される。
 総会の結論に法的拘束力はないが、AFP通信によると独立追求派の代表格、「チベット青年会議」のツゥエワン・リグジン議長は、「独立の大義への支持が強まるのを望んでいる」と述べ、総会を通じて政治的主導権を握る意欲を示した。
 ダライ・ラマ自身は総会に姿を見せない予定。
 ダライ・ラマは1988年に独立要求を放棄し、中国の枠内での自治実現を求める方針に転換した。だが、11月初めに北京で開かれた対話でも、自治拡大は独立につながるとして警戒する中国側との溝は埋まらず、ダライ・ラマも最近は、対話路線の「失敗」を認める発言を繰り返している。
 臨時総会では、73歳を迎えたダライ・ラマの後継問題も議論される見通し。中国当局がダライ・ラマの転生者を指定しようとする動きに対し、絶対反対の立場を確認するものと見られる。
(2008年11月17日20時12分 読売新聞)

2008年11月7日金曜日

中国:チベット問題担当「高度の自治」を拒否 亡命政府、反発も

中国:チベット問題担当「高度の自治」を拒否 亡命政府、反発も
(毎日新聞 2008年11月7日 東京朝刊)
http://mainichi.jp/select/world/news/20081107ddm007030070000c.html

中国:チベット問題担当「高度の自治」を拒否 亡命政府、反発も
 【北京・浦松丈二】6日の新華社通信によると、中国共産党でチベット問題を担当する杜青林・統一戦線工作部部長は、北京でチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の代理人ロディ・ギャリ氏らと会談した。「チベットの独立、半独立、形を変えた独立は認めない」と述べ、ダライ・ラマが求める「高度の自治」を受け入れない立場を明確にした。
 亡命政府のあるインド北部ダラムサラでは17日から亡命チベット人代表による会議が開催される。中国側が従来の立場を堅持していることで、急進派の代表からダライ・ラマの対話路線への反発が強まる可能性がある。
 双方の協議は5日まで開かれた。杜部長はチベット統治について「民族による地域自治制度を堅持する」とし、香港やマカオのような「1国2制度」や連邦制、国家連合は行わないと強調。さらに「ダライ・ラマは、政治的主張を抜本的に正さなければならない」と要求。中国はダライ・ラマが求めるチベット自治区と周辺地域を含めた「大チベット」や独自憲法の制定を独立要求とみなし、拒否している。
毎日新聞 2008年11月7日 東京朝刊

2008年11月6日木曜日

日本も支援会議参加を 枝野氏らにダライ・ラマ

日本も支援会議参加を 枝野氏らにダライ・ラマ
(中国新聞 '08/11/6)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811060211.html

日本も支援会議参加を 枝野氏らにダライ・ラマ
( '08/11/6)
 来日中のチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ十四世は六日午前、都内のホテルで超党派の「チベット問題を考える議員連盟」会長の枝野幸男元民主党政調会長らと会談した。
 十四世は、対話継続の是非など今後の対中関係を議論するため亡命チベット人の代表らを集めて十七日からインドで開く緊急会議後に「世界のチベット支援団体からアドバイスを受けたい」と表明。「日本からも会議に参加してほしい」と述べた。議連関係者は参加を検討している。
 中国政府は、チベット独立の精神的象徴でもある十四世の来日受け入れそのものを「祖国分裂活動に場を与える」と批判しており、枝野氏らとの会談や支援団体会議への参加要請に反発するのは確実だ。
 今後の対中関係について十四世は「中国指導部は、暴動は私のせいだと言っている。私自身が前面に出ることで対話の妨げになる」と述べ、緊急会議などで議論を主導しない考えを明らかにした。
 また中国当局との対話に関しては「チベットを取り巻く状況は改善せず、チベットの独立を目指しているという中国指導部の疑いをなくすことにも失敗した」と述べた。



 まるで初耳、みたいな記事になっちゃってますが、この「支援団体会議」(=Special Tibet Support Group Meeting in Delhi)には、TSNJ参加団体から民間人のメンバー3人が既に参加を予定しています。簡単に「日本からも参加」といいますが、急に決まった海外での会議に、長期休暇も取りにくいご時世、燃料費高騰中の往復の航空券もすべて自己負担で、休みを取って海外に行くのは、かなりの条件がそろわないとできないことで、なかなか大変です。グローバルなチベット問題がどう問われているかの知識はもちろんとして、ある程度は英語もできないと全体の話についていけませんしね……。
 チベット問題を考える議員連盟(チベ議連)もTSNJ参加団体のひとつであるわけで、サラリーのための会社勤めをしているのではなく、政治活動に100%時間を使える方々にもご活躍いただければとは思いますけど(あまり政治色がつきすぎても嫌がる人もいるでしょうけどね)。あと、解散するのしないのでごたごたしている日本の衆院議員(と立候補予定者)の場合、まぁ今は年内はないってムードになってはいますが、現状、事務所は立ち上げちゃってるし週末ごとにミニ集会は入れちゃってるだろうし、チベット問題より自分の足元のドブ板だ、というのが正直なトコロと言っても仕方ないとは思います。はい。がんばれチベット……。
 国際チベット支援団体会議(ITSN:International Tibet Support Group Network)とは別に、チベット問題を考える国際議員連盟というのがあり、各国の国会議員どうしが横の連携をとっています。チベ議連はもちろんこっちでも活躍してるはず。3月にダラムサラを訪問したペロシ米下院議長みたいな人が頑張ってる会議です。

中国、ダライ・ラマ側との協議すれ違い

中国、ダライ・ラマ側との協議すれ違い
朝日コム2008年11月6日23時32分
http://www.asahi.com/world/china/news/TKY200811060265.html


中国、ダライ・ラマ側との協議すれ違い
2008年11月6日23時32分
 【北京=峯村健司、ニューデリー=小暮哲夫】中国国営新華社通信は6日、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の特使ロディ・ギャリ氏と、中国共産党の杜青林・統一戦線工作部長が北京で会談したと伝えた。「真の自治」を求めるダライ・ラマ側に、中国側は一切の自治要求の取り下げを求め、話し合いはすれ違いに終わった。
 今回も協議に進展がなかったことで、インドで17日から、チベット独立を求める急進派も加わって始まる亡命チベット人の緊急会議では「対話を通じた自治獲得」という現行路線の見直しが大きな議題となりそうだ。
 杜部長は、チベットは香港のような「一国二制度」とは異なり、中国の法が定めた自治区の一つであるとし、「半独立」や「形を変えた独立」も認めないと断言。「ダライ・ラマは自身の政治主張を根本から改めて、いかなるチベット独立のたくらみや暴力活動も支持すべきではない」と求めた。
 一方、ギャリ氏も声明を出し、「真の自治のための覚書を中国に提示した」とした。しかし、亡命チベット人の緊急会議の直前であることから「会議の前には今回の協議について話さない」と、詳細を明らかにしなかった。
 ダライ・ラマ特使と中国との対話は02年から続いてきたが、今年3月のチベット騒乱を受けて臨んだ対話も成果なく終わり、ダライ・ラマ14世も「中国に失望した」「失敗だった」と述べていた。

2008年11月5日水曜日

【社説】チベット問題 対話の機運を絶やすな

【社説】チベット問題 対話の機運を絶やすなhttp://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2008110502000082.html
(中日新聞 2008年11月5日)

【社説】チベット問題 対話の機運を絶やすな
2008年11月5日
 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ十四世が自治拡大に向けた中国との交渉は「失敗だった」と述べた。三月の騒乱を機に再開された対話の中断は暴力を招きかねない。双方に自制を求めたい。
 ダライ・ラマ十四世は先月三十一日から八日間の日程で日本を訪問しており、東京などで講演する。三日の記者会見でチベットの自治をめぐる中国当局との対話で事態が好転しないことに、「近年、チベット人の批判が高まっている」と認めた。
 「中国政府への信頼はますます薄らいでいる」と失望感も表した。十七日にインド北部で亡命チベット人の代表者会議を開き、対話継続の是非を話し合うという。
 ダライ・ラマ特使と中国共産党統一戦線部との対話は今年五月から三回行われている。ダライ・ラマは対話に先立ち独立要求を放棄、「高度な自治」を求める立場を明確にし北京五輪も支持した。
 しかし、中国は「高度な自治」要求は事実上、チベット自治区や四川、甘粛、青海省のチベット族居住区を含めた「大チベット」再建構想だと批判を緩めていない。
 中国側は七月の対話でダライ・ラマ側がチベット独立を目指す急進派の暴力やテロを抑え込むことを受け入れたとしているが、ダライ・ラマ側は合意はないとするなど主張は平行線をたどっている。
 ダライ・ラマは記者会見で自らが進めてきた対話が成果を上げていないことに、チベット内で急進派の影響力が高まっていることを明かした。五輪閉幕後、チベット問題への関心を失っている国際社会に向け中国に対話推進の圧力をかけるよう訴えたものだろう。
 今年三月の騒乱事件も背景には二〇〇二年以来続いてきた中国とダライ・ラマ十四世側の対話が昨夏、中断したことがある。中国はその後、ダライ・ラマなど「活仏」の生まれ変わりを認定するには政府の許可が必要とする制度を設け、次のダライ・ラマ十五世を自らの主導で選ぶ姿勢を示した。
 それがチベット側の強い反発と急進派の台頭から流血の事態を招いた。非暴力と対話を掲げるダライ・ラマ十四世の影響力後退は対決の激化につながる。
 十四世は七十三歳と高齢で健康不安もある。中国は対話を引き延ばすのではなく、大国の度量を見せることはできないのか。双方とも暴力と流血ではチベット問題の解決はありえず、対話によってしか平和と安定がもたらされることはないことを銘記すべきだ。

チベット騒乱で55人に判決 中国新華社報道

チベット騒乱で55人に判決 中国新華社報道
(2008.11.05 Web posted at: 17:18 JST Updated - CNN)
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200811050049.html



チベット騒乱で55人に判決 中国新華社報道
北京(CNN)
 今年3月に中国チベット自治区ラサで起きた騒乱について、中国の裁判所は55人に有罪判決を言い渡した。中国国営の新華社通信が5日伝えた。ただし量刑は具体的に明らかにされていない。
中国当局は騒乱に関与した疑いで約1300人を拘束し、うち1100人を釈放、残りを裁判所の審理にかけた。放火や強盗、政府庁舎への襲撃に関与したとして、既に30人が実刑3年から終身刑までの判決を受けているが、今回判決を言い渡された55人に、この30人が含まれているか不明。
騒乱は3月14日、中国政府に抗議するチベット仏教僧らの平和的な抗議活動を契機に発生した。暴徒が車や店に放火するなか、活動参加者の一部が中国からのチベット独立を求め、同自治区などで拡大している漢民族の影響力に抗議。中国政府は騒乱制圧に乗り出し、民間人18人と警官1人が死亡したと発表した。ただしチベット亡命政府側は、死者数を140人としている。
中国政府は、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世とその支持者が騒乱を扇動したと主張。ダライ・ラマ側はこれを否定し、チベット独立ではなく、伝統文化を保った正真正銘の自治を求めている、と反論している。

2008年11月4日火曜日

「対中対話 批判強い」 ダライ・ラマ 路線転換も検討

「対中対話 批判強い」 ダライ・ラマ 路線転換も検討
(北海道新聞 11/04 08:29)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/127105.html


「対中対話 批判強い」 ダライ・ラマ 路線転換も検討
(11/04 08:29)
(写真) 記者会見するダライ・ラマ14世=3日、日本外国特派員協会
 来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ十四世は三日、東京都内で記者会見し、中国側との対話路線について、前向きな変化をもたらしていないことから「チベット人の間でも批判が強くなっている」と述べた。
 このためチベット亡命政府があるインド・ダラムサラで十七日から、亡命チベット人の代表らによる緊急会議を開き、対話継続の是非などを議論する意向をあらためて示した。
 チベット自治区の位置づけについてダライ・ラマは「独立は現実的ではない。高度な自治を要求しているだけだ」との姿勢を重ねて強調。中国側との対話が平行線をたどっていることに関し「私たちのアプローチはチベット問題の解決に効果的ではないという批判が、最近はチベットの中でも強くなっている」とした上で、今後は「さまざまな解決法を探るべきだ」と語った。

2008年11月3日月曜日

来日中のダライ・ラマ、「チベット自治拡大めぐる中国との対話は失敗」

来日中のダライ・ラマ、「チベット自治拡大めぐる中国との対話は失敗」
(AFP通信日本語版 2008年11月03日 17:13 発信地:東京)
http://www.afpbb.com/article/politics/2535048/3492250


来日中のダライ・ラマ、「チベット自治拡大めぐる中国との対話は失敗」
AFP 2008年11月03日 17:13 発信地:東京
【11月3日 AFP】来日中のチベット仏教最高指導者のダライ・ラマ(Dalai
Lama)14世は3日、東京で記者会見し、チベット(Tibet)自治区の自治権拡大を目指してこれまで行ってきた中国政府との交渉が失敗に終わっているとの見解を示した。

 中国政府高官とチベット亡命政府の特使による最近の交渉を前に1週間の日程で来日中のダライ・ラマ14世は「中国政府に対するわたしの信頼は薄くなる一方だ。(チベットでの)弾圧は増えており、何事もうまくいっているようなふりはできない」と述べ、中国政府への不信感を表した。「(対話は)失敗だったと認めざるをえない。この間の数年、わたしたちのアプローチはチベット内に良い変化をもたらすことができなかったため、批判も増えている。人々の意見を聞く必要がある」
 世界各地の亡命チベット人コミュニティの代表による初の会議は17日に、亡命政府の拠点であるインド、ダラムサラ(Dharamshala)で開かれる。またその後には、法律家や各国の外相経験者といったチベット支持者による国際会議が、ニューデリー(New
Delhi)で行われる。これらの会議で、チベット亡命政府は対中方針を大幅に変更する可能性がある。(c)AFP

「チベットで私のやり方に批判」ダライ・ラマ14世

「チベットで私のやり方に批判」ダライ・ラマ14世
産経新聞2008.11.3 18:30
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081103/chn0811031832004-n1.htm



「チベットで私のやり方に批判」ダライ・ラマ14世
2008.11.3 18:30
 チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世は3日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見し、今年3月のチベット騒乱以後再開されたダライ・ラマの特使と中国政府との対話が進展していないため、「チベット側でも私のやり方に批判が出ている」ことを明らかにした。インドでは17日から、世界各地の亡命チベット人が集まって新たな対中方針を話し合う特別会議が開催されるが、青年層を中心としたグループから強硬な意見が飛び出す可能性も否定できない。ダライ・ラマ側は会議をテコにして、中国側に「現実路線」への転換を求めたいところだ。
 ダライ・ラマは会見で、3月のチベット騒乱は「ダライ・ラマが指示した」などと温家宝中国首相らが批判しているとして、「私が本当にそうしたのかどうか、専門家を派遣し、調べてみればいい。私の講演や発言のテープなどを証拠として差し出してもよい」などと述べた。ダライ・ラマは「私がチベットを中国から分離させようとしていないことは、中国以外のすべての人々が知っている」として、中国側を批判した。
 ダライ・ラマは中国政府との対話について「まったく何も変わっていない。失望した」などと述べ、亡命チベット社会のなかで急進的な意見を持つ青年層を中心に、ダライ・ラマの非暴力主義や対話路線に批判が出ており、自らの立場が苦しくなっていることを強調した。
 在京のチベット関係筋によると、亡命チベット人社会では青年層を中心に、ダライ・ラマと意見を異にするグループが一定の勢力に成長し、最高指導者としてのダライ・ラマの求心力の低下も指摘されているという。
 17日からの特別会議で従来の対中対話路線が変わるかどうかに関して、ダライ・ラマは「まったく予測できない」としたうえで、「私が会議で発言すると、だれも発言できなくなる。私は沈黙し、中立の立場を守る」と述べた。ダライ・ラマとしては、会議で強硬な意見が出るのを放置し、それを中国側に見せつけることによって中国側の軟化を促したいようだ。
 ダライ・ラマは会見で「中国政府はわれわれとの関係が悪化する前に、新たな現実的な見地から話し合いを再スタートさせるべきだ」と、中国政府に方針転換を重ねて求めた。
       (相馬勝)

2008年10月22日水曜日

イエティ撮った!日本の捜索隊が足跡を発見

イエティ撮った!日本の捜索隊が足跡を発見
2008.10.22 05:03
http://www.sanspo.com/shakai/news/081022/sha0810220504004-n1.htm



イエティ撮った!日本の捜索隊が足跡を発見
2008.10.22 05:03
 歴史的スクープ!? ヒマラヤ山脈の雪男(イエティ)の存在を確かめようと組織された日本の捜索隊が、同山脈の一角であるネパール・ダウラギリ山群で雪男の足跡を発見、写真撮影に成功した。21日付のインド紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。足跡は3つあり、大きさは約20センチ。高橋好輝隊長は「イエティのものと確信している」と自信満々だ。
 実在するのか、しないのか、ロマンをかきたてる雪男。同紙やロイター通信などによると、日本隊が足跡の写真撮影に成功した。
 日本人のベテラン登山家らで構成する「イエティ捜索隊2008」の高橋好輝隊長によると、今年9月21日から10月4日までの間に、計3例の足跡を発見。いずれも人間の素足のような形で長さは約20センチだった。
 発見現場はミャグディ・マータ(標高6273メートル)から連なる尾根の標高4400~4700メートルの地点。付近ではこれまでにも足跡の発見や雪男の目撃情報が報告されているという。
 捜索隊は、足跡がクマやシカ、ヤギなどの動物の形状と異なる上、これらの動物は標高約4000メートルまで登ってくることはないなどと指摘。ネパールの首都カトマンズで取材に応じた高橋隊長は「イエティのものと確信を持っている」と力説し、同隊の八木原圀明氏は雪男の存在を信じていると語った。
 捜索隊は今回、8月20日にカトマンズを出発。足跡を発見した現場付近では、自動撮影カメラなどを駆使したが、雪男の姿そのものは確認していない。
 高橋隊長は1971年以降、ヒマラヤ遠征を重ねてきた。94年と2003年には今回と同様の本格的なイエティ捜索隊に参加。03年にはネパール人ガイドらが雪男らしき未知の動物を目撃し、雪面で足跡を発見したとしている。
 雪男は降雪地域に生息し、全身が毛で覆われ二足歩行する猿人のような姿とされる。ヒマラヤ山脈では「イエティ」、北米ロッキー山脈では「ビッグフット」。イエティは、ネパールのシェルパ族の言葉で「岩」と「動物」の合成とされる。
 ヒマラヤ山脈周辺では20世紀初頭以降、類人猿らしき未知の動物の目撃情報が多数ある。




 たまにはお気楽・平和なニュースを(笑)。
 とはいえ、この記事には出てこないけどこの「イエティ捜索隊」の副隊長を務めてらっしゃる八木原さんという登山家は群馬の方で、前橋在住時代にオモテ稼業でもお世話になったのみならずルンタの矢島保治郎イベントにも足を運んでくださいましたし、隊員で広報担当も務めている若手のKさんという方は早大探検部出身のソノ筋ではかなりの有名人で、ヤルツァンポ源流を踏破して地平線会議のメンバー(報告者)でもあるという、つまりチベ者で地平線会議のドンEさん関係者で……と、直接の関係が辿れる名前がいくつも出てくるとまぁなんだか身内のことのように思えちゃうから不思議なものです(向こうの方々にはいい迷惑でしょうが)。
 Kさん(会ったことないけど)は早大探検部→A新聞富山支局→という“王道ルート”まっしぐらの方だったようなんですが、「元」という肩書きを名乗ってる文章もあって、辞めてしまわれたんですかね。(←そっちのほうがひとごとじゃないのかい)

2008年10月19日日曜日

北京五輪後に弾圧強化 在日の3少数民族訴え

北京五輪後に弾圧強化 在日の3少数民族訴え
(東京新聞/中日新聞Web 2008年10月19日 朝刊)
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2008101902000058.html

北京五輪後に弾圧強化 在日の3少数民族訴え
2008年10月19日朝刊
 在日のチベット、モンゴル、ウイグル人らが18日、東京都内で「3民族連帯シンポジウム」を開き、北京五輪後の中国で少数民族への弾圧が以前にも増して強まっている実態が報告された。19日には都内で大規模デモを行い支援を訴える。
 この日のシンポジウムは在日3民族でつくる実行委員会が主催。パネリストとして3民族の代表や日本の評論家らが壇上に立ち、約200人が参加した。
 パネリストらの話を総合すると中国政府は今年8月の五輪期間中、国際社会からの批判の目をかわすため少数民族弾圧を一時的に“緩和”した。しかし五輪後、新疆ウイグル自治区では中国共産党の書記が「民族主義者の徹底排除」を公然と宣言。チベット自治区では3月の大規模暴動の参加者を警察や軍当局が徹底摘発、ラサでも主要寺院で私服警官が増えるなど監視体制が一段と強まっているという。
 中国製品をめぐる「食の安全」の問題について、討議に参加したウイグル人は「新疆では、ミルクや食品の化学物質混入による健康被害が十数年前から問題化していた。支配者の漢民族の間では『人の命より金』という考えがまん延している」と怒りの告発を行った。
 集会とデモは19日午後1時からJR渋谷駅近くの宮下公園で。
 (外報部・佐々木理臣)

2008年10月18日土曜日

中国 取材の自由原則容認 海外向け 五輪臨時措置を継続

中国 取材の自由原則容認 海外向け 五輪臨時措置を継続
(東京新聞 2008年10月18日 夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008101802000245.html



中国 取材の自由原則容認 海外向け 五輪臨時措置を継続
2008年10月18日 夕刊
 【北京=新貝憲弘】中国政府は十七日夜、海外メディアの取材規定を定めた新たな「外国常駐報道機関と外国記者取材条例」を発表し、即日施行した。北京五輪時の臨時措置だった「取材相手(組織と個人)の同意を得れば取材できる」という方針を引き継ぎ、取材の自由を原則的に認めた。昨年一月に施行された同措置は同日期限切れとなったため、対応が注目されていた。
 ただし、今年三月に暴動が起きたチベット自治区は“特例”として、自治区政府への取材申請・許可が引き続き必要。また人権活動家など中国政府側が取材を望まない人物については、取材相手との連絡を妨害して同意を取らせなかったケースもあり、実際の運用がかぎとなりそうだ。
 新条例は規制緩和の一方で、取材の際に記者証の携帯と提示を求め、従わない場合は「公安機関が取材、報道活動の停止を命じ、法律にのっとった処罰を行う」と、無許可取材には厳しく対応する方針も示した。
 旧条例は一九九〇年に施行され、取材には外務省や地方政府などへの申請・許可が必要とするなど多くの制限を設けていた。

2008年10月17日金曜日

ダライ・ラマ:訪日へ 超党派議員と会談も

ダライ・ラマ:訪日へ 超党派議員と会談も
(毎日新聞2008年10月17日23時18分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081018k0000m040112000c.html


ダライ・ラマ:訪日へ 超党派議員と会談も
 チベット亡命政府の駐日機関、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所は17日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(73)が今月31日から日本を訪問することを明らかにした。11月7日まで8日間滞在し、北九州市と東京都内で講演するほか、超党派の国会議員でつくる「チベット問題を考える議員連盟」のメンバーとも会談する予定という。
毎日新聞 2008年10月17日 23時18分


観光地の入場料大幅値下げ 中国チベット自治区

観光地の入場料大幅値下げ 中国チベット自治区
(産経新聞2008.10.17 08:58)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081017/chn0810170858000-n1.htm

観光地の入場料大幅値下げ 中国チベット自治区
2008.10.17 08:58
 新華社電によると、中国チベット自治区の観光当局者は16日、3月にラサ市内で起きた暴動を受け旅行客が大幅に減っていることから、自治区内の観光関連施設の入場料を最大50%引き下げる方針を明らかにした。
 20日から来年4月までの措置で、ラサ市内のチベット仏教寺院、ジョカン寺では入場料が現行の70元(約1030円)から35元に引き下げられる。ポタラ宮は100元のままだが、来年2月から200元に引き上げる計画は見送る。
 チベット自治区を訪れた旅行客数は今年上半期、前年同期比69%減の延べ約34万人にとどまり、9月末からの国慶節(建国記念日)の大型連休も36%減だった。(共同)

2008年10月15日水曜日

NEWS25時:中国 チベット僧侶に無期

NEWS25時:中国 チベット僧侶に無期
(毎日新聞 2008年10月15日 東京朝刊)
http://mainichi.jp/select/world/news/20081015ddm007030118000c.html


NEWS25時:中国 チベット僧侶に無期
 14日のAP通信によると、中国チベット自治区チャムド地区の人民法院(地裁)は同日までに、3月に起きた一連のラサ暴動で地方政府庁舎の爆破事件を起こしたとして僧侶2人に無期懲役、6人に懲役10~15年の判決を言い渡した。【共同】
毎日新聞 2008年10月15日 東京朝刊

2008年10月14日火曜日

[人民日報]四川省、牧畜民定住計画を実施 今後4年で50億元投入

四川省、牧畜民定住計画を実施 今後4年で50億元投入
「人民網日本語版」 2008年10月14日
http://www.people.ne.jp/a/efe0dbb6133d49cc9fa4031c30ce65e8



四川省、牧畜民定住計画を実施 今後4年で50億元投入
 四川省の蔵(チベット)族居住区における「牧畜民定住計画」が、このほど正式に始まった。四川省は今後4年間で50億元を投入し、牧畜民の新しい村を建設する。昔ながらの遊牧生活を送る牧畜民47万3000人の定住に向け、各家庭に固定の住居や新しいテントがあり、各村に活動センターがある環境を築いていく方針だ。
 四川省では昨年からチベット族居住区に住む各民族の生産・生活条件の改善に力を入れてきた。しかし、現在でも全省の牧畜民53万3000人のうち、21万9000人が定住せず、25万4000人が粗末な住居に住んでいる。共産党四川省委員会と省政府は、「牧畜民定住計画」を重点的に実施し、2012年までに牧畜民の定住に向けて努力する計画を決定した。 この計画は次の通り。
 (1)郷(鎮)政府のある地域または交通の要所に民族の特色を生かした村を建設し、牧畜民の居住地とする。
 (2)寒冷な高地の生活に適したテントや生活施設を開発または入札募集し、政府の適切な補助を通じて牧畜民の居住条件を改善する。
 (3)村民活動センターのほか、事務所や小学校、診療所など公共サービス施設を建設する。(編集KA)
 「人民網日本語版」 2008年10月14日

【uralungta注】あくまでも「中国政府はすばらしいことをしている」という立場で書かれているすごい記事です。

2008年10月13日月曜日

[人民日報]西蔵の地震被災地区 民衆の基本的な生活は保障

西蔵の地震被災地区 民衆の基本的な生活は保障
(朝日新聞Web内人民日報記事 2008年10月13日16時8分)
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200810130145.html




西蔵の地震被災地区 民衆の基本的な生活は保障
2008年10月13日16時8分
 西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市当雄(ダムション)県で発生した地震で、10日までに拉薩市では6万1000人以上が被災し、10人が死亡、54人が負傷し、4828人が緊急避難している。現在、被災地区の民衆の基本的な生活は保障されており、当雄県格達郷中心小学校の生徒313人は皆すでに、暖かいテントに移っている。写真はバスケットボールを楽しむ生徒たち。

2008年10月11日土曜日

西蔵の2カ所でM4の地震が発生

西蔵の2カ所でM4の地震が発生
(朝日新聞2008年10月11日14時46分)
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200810110129.html

西蔵の2カ所でM4の地震が発生
2008年10月11日14時46分
 西蔵(チベット)地震台網の観測によると、西蔵自治区の阿里(ガリ)地区改則県で11日午前4時8分、M4の地震が発生した。拉薩市当雄県でも同5時18分、M4の地震が発生し、拉薩市中心部でも明らかな揺れが感じられた。「中国新聞網」が伝えた。

2008年10月10日金曜日

ダライ・ラマ14世、腹痛で入院 手術の可能性も

ダライ・ラマ14世、腹痛で入院 手術の可能性も
(AFP通信日本語Web版 2008年10月10日 12:46 発信地:ニューデリー/インド)
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2526694/3412777

ダライ・ラマ14世、腹痛で入院 手術の可能性も
2008年10月10日 12:46
発信地:ニューデリー/インド
 【10月10日 AFP】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世は9日、腹部の痛みを訴え、インド・ニューデリー(New Delhi)市内の国立病院に入院した。10日に手術を受ける可能性もあるという。病院の医師が匿名でAFPに明らかにした。
 これに先立って、メディアがダライ・ラマの腹部の痛みが再発したと報じていた。ダライ・ラマは8月、同様の症状でムンバイ(Mumbai)の病院に4日間入院している。
 手術を行うとの情報については、地元メディアも情報源は秘して報じているが、ダライ・ラマの報道担当者のTenzin Takhla氏は「通常の検査」を受けているだけだと述べ、報道を否定した。
 病院長はダライ・ラマの健康状態や、病院で受けている処置などについて一切のコメントを拒否。病院側は、これらの情報はすべてチベット亡命政府から発表されるとしている。(c)AFP

ダライ・ラマ、胆石除去手術を受ける 一両日中に退院へ

ダライ・ラマ、胆石除去手術を受ける 一両日中に退院へ
(日経新聞 2008年10月10日20:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081010AT2M1002K10102008.html


ダライ・ラマ、胆石除去手術を受ける 一両日中に退院へ
 【ニューデリー=長沢倫一郎】インドに亡命中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は10日、ニューデリーの病院で胆石を取り除く手術を受けた。術後の状態は良好で、一両日中にも退院する見込みだ。ダライ・ラマは8月に腹部の違和感を訴えてムンバイの病院で検査を受け、10月7日にはニューデリーの病院で追加の検査を受けていた。疲労蓄積の恐れもあるためしばらく静養する見通しだが、11月の訪日計画に変更はないという。(20:01)

ダライ・ラマ14世、ニューデリーで胆石摘出手術

ダライ・ラマ14世、ニューデリーで胆石摘出手術
(朝日新聞2008年10月10日19時20分)
http://www.asahi.com/international/update/1010/TKY200810100296.html


ダライ・ラマ14世、ニューデリーで胆石摘出手術
2008年10月10日19時20分
 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(73)が10日、ニューデリーの病院で胆石の摘出手術を受けた。手術は無事に終わり、数日のうちに退院し、チベット亡命政府のあるインド北部ダラムサラに戻るという。ダライ・ラマの側近が明らかにした。(バンコク)

2008年10月7日火曜日

チベット、地震死者9人に 新華社が訂正

チベット、地震死者9人に 新華社が訂正
(産経新聞2008.10.7 10:33)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081007/chn0810071034000-n1.htm

チベット、地震死者9人に 新華社が訂正
2008.10.7 10:33
 新華社電によると、中国チベット自治区の●(=赤におおざと)鵬副主席は7日未明、区都ラサ市北部のタンシュン県で6日起きた地震で、地元住民ら9人が死亡、19人が重軽傷を負ったことを明らかにした。倒壊家屋は150戸近くに上っており、自治区当局は軍部隊も派遣して救援活動を続けている。
 新華社は6日夜、地震の死者を30人以上と報道。その後、記事を取り消し、3人死亡と訂正した。当局者による公式の数字に基づかず、不正確だったとしている。
 ●(=赤におおざと)副主席によると、地震の被害が深刻だったタンシュン県内の村には約900人が居住。地震直後、道路が一時不通になったが、7日未明までに復旧し、救援物資が被災地に送られているという。(共同)

中国チベット自治区ラサでM6・6の地震、9人が死亡

中国チベット自治区ラサでM6・6の地震、9人が死亡
(読売新聞 2008年10月7日10時46分)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081007-OYT1T00286.htm


中国チベット自治区ラサでM6・6の地震、9人が死亡
 【北京=牧野田亨】新華社電によると、6日午後4時半(日本時間同5時半)ごろ、中国チベット自治区の区都・ラサ市当雄県でマグニチュード6・6の地震が発生し、住民9人が死亡、19人が重軽傷を負った。
 147棟の建物が倒壊、人民解放軍が現地に入り、自治区政府とともに救援活動を行っている。震源地から約80キロ離れたラサ市中心部でも揺れを感じたが、目立った被害は出ていないという。
(2008年10月7日10時46分 読売新聞)

地震:チベットでM6.6 死者9人

地震:チベットでM6.6 死者9人
毎日新聞 2008年10月7日 10時30分(最終更新 10月7日 10時41分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20081007k0000e040017000c.html


地震:チベットでM6.6 死者9人
 【上海・鈴木玲子】中国国営新華社通信によると、チベット自治区ラサ市当雄県で6日午後4時半(日本時間同5時半)ごろ、マグニチュード(M)6.6の地震があった。震源の深さは8キロ。この地震で9人が死亡、19人が負傷し、147軒の家屋が倒壊した。がれきに埋まった住民もおり、死者数がさらに増える可能性もある。被害がひどい当雄県格達はラサ市中心部から西北約80キロ。ラサでも強い揺れが感じられたが、ポタラ宮などに被害は出ていないという。
毎日新聞 2008年10月7日 10時30分(最終更新 10月7日 10時41分)



2008年10月6日月曜日

中国南部地震 チベットでも30人以上死亡

中国南部地震 チベットでも30人以上死亡
(産経新聞 2008.10.6 23:06)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081006/chn0810062306008-n1.htm


中国南部地震 チベットでも30人以上死亡
2008.10.6 23:06
 新華社電によると、中国チベット自治区ラサ市北部のタンシュン県で6日午後、マグニチュード(M)6・6の地震があった。自治区当局によると、震源地付近で100戸を超す家屋が倒壊、住民30人以上が死亡した。がれきに埋まったままの住民もおり、さらに死者数が増える可能性もある。震源地から約80キロ離れたラサ市中心部でも、地震のため強い揺れを感じたという。震源の深さは8キロだった。(北京 共同)

チベットでM6.3の強い地震、死者30人超か

チベットでM6.3の強い地震、死者30人超か
(AFP通信日本語版Web 2008年10月06日 22:58 発信地:北京/中国)http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2525552/3402144

チベットでM6.3の強い地震、死者30人超か
2008年10月06日 22:58 発信地:北京/中国
【10月6日 AFP】(一部更新)
 中国・チベット自治区の首都ラサ(Lhasa)で6日午後4時30分(日本時間午後5時30分)ごろ、マグニチュード6.3の強い地震が発生した。米国地質調査所(US Geological Survey、USGS)が発表した。震源地はラサから約84キロ西の地点とみられる。USGSは当初マグニチュード6.6と発表していた。
 米国地質調査所によれば、その約15分後に同じ地域で余震とみられるマグニチュード5.1の地震が発生した。
 国営新華社(Xinhua)通信が地元当局の話として報じたところによると少なくとも30人が死亡した。震源地に近い当雄(Damxung)県では多数の家屋が倒壊しているという。
(c)AFP

チベットでM6.3の強い地震、死者30人超か

チベットでM6.3の強い地震、死者30人超か
(AFP通信日本語版Web 2008年10月06日 22:58 発信地:北京/中国)http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2525552/3402144


チベットでM6.3の強い地震、死者30人超か
2008年10月06日 22:58 発信地:北京/中国
 【10月6日
AFP】(一部更新)中国・チベット自治区の首都ラサ(Lhasa)で6日午後4時30分(日本時間午後5時30分)ごろ、マグニチュード6.3の強い地震が発生した。米国地質調査所(US
Geological Survey、USGS)が発表した。震源地はラサから約84キロ西の地点とみられる。USGSは当初マグニチュード6.6と発表していた。
 米国地質調査所によれば、その約15分後に同じ地域で余震とみられるマグニチュード5.1の地震が発生した。
 国営新華社(Xinhua)通信が地元当局の話として報じたところによると少なくとも30人が死亡した。震源地に近い当雄(Damxung)県では多数の家屋が倒壊しているという。(c)AFP

2008年10月2日木曜日

ヒマラヤ登山隊の邦人3人、雪崩に巻き込まれ死亡

ヒマラヤ登山隊の邦人3人、雪崩に巻き込まれ死亡
(朝日新聞 2008年10月2日11時38分)
http://www.asahi.com/international/update/1002/TKY200810010388.html


ヒマラヤ登山隊の邦人3人、雪崩に巻き込まれ死亡
2008年10月2日11時38分
 【北京=坂尻顕吾】北京の日本大使館に1日午後10時(日本時間同11時)ごろ、中国側のチベット登山協会から入った連絡によると、チベット自治区の南部にあるヒマラヤ高峰で同日、日本人登山隊のメンバー3人が雪崩に巻き込まれ、遭難した。同登山協会は2日、朝日新聞の取材に対し、3人が死亡したことを確認した。
 遭難したのは「日本クーラカンリ登山隊2008」(高橋和弘隊長ら7人)のメンバーである加藤慶信さん(32)=山梨県南アルプス市=、中村進さん(62)=群馬県前橋市=、有村哲史さん(27)=千葉市=の3人。加藤さんは8千メートル峰8座に登頂。中村さんはエベレスト、北極点、南極点の3極制覇に成功しているベテランだった。
 現場はブータン国境近く。登山協会によれば、雪崩は1日午後に発生したという。登山隊のブログなどによると、一行は9月15日にチベットに入り、20日にラサを出発、クーラカンリの主峰(7538メートル)を目指していた。9月30日の日記では、うち加藤さんら3人が5900メートル付近まで達したことが記されている。

2008年10月1日水曜日

西蔵でも国慶節を祝う

西蔵でも国慶節を祝う
(朝日新聞Web内人民日報記事 2008年10月1日15時15分)
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200810010184.html

西蔵でも国慶節を祝う
2008年10月1日15時15分
 国慶節(建国記念日)を迎えるにあたって、西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市では街のいたるところで花が香り、国旗が翻る様子が見られ、高原の各民族は共にこの祝日を祝った。写真は「祖国万歳」と書かれた巨大な花壇を設置した布達拉(ポタラ)宮前の広場。

 [uralungta付記]
 ある日本人は「気持ち悪い」と言っていました。「大好きな草花があれほど不気味に気持ち悪く思えたことはない」。無粋な真っ赤な横断幕ではなく花壇形式にしたのは、中国政府もソフィステケートされたとみるべきなのか、抑圧がより巧妙に根深くなっていくことなのか。
 ところで、そもそも、本当にチベットが中国の一部であると地元住民も国際社会も認めているなら、「ラサで中国の建国記念日が祝われる」こと自体がそれほどのニュースなのでしょうか。配信そのものがなかなかに示唆に富んだ記事ではあります。

2008年9月29日月曜日

長野市でチベット僧が44年前に建てた仏塔を訪ねるツアー

長野市でチベット僧が44年前に建てた仏塔を訪ねるツアー
(信濃毎日新聞2008年9月29日(月))
http://www.shinmai.co.jp/news/20080929/KT080928SJI090002000022.htm





長野市でチベット僧が44年前に建てた仏塔を訪ねるツアー
9月29日(月)
善光寺裏山の宝篋印塔に参拝する参加者 県内の僧侶らでつくる市民グループ「チベットの風」は28日、44年前に日本に亡命していたチベット仏教の高僧ケツン・サンポらが長野市の善光寺裏山に建立した仏塔「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」に参拝した。
 市内外から参加した18人は、善光寺仁王門から約2キロ歩いて現地へ。塔はチベット人3人と県内外の僧侶や市民が、柳町中学校(長野市三輪)などの協力を得て建立した。内部には、当時の生徒らが千曲川で拾い集め、チベット人らが経文を書き込んだ石と経巻10巻が納められている。
 4月の聖火リレーで初めてチベットに興味を持ったという長野市三輪の西勲さん(75)は「40年余り前から長野とチベットがかかわっていたとは、何かの縁みたいなものを感じる」と話していた。
 同市西町の西方寺では演奏会が開かれ、チベット人音楽家・テチュンさんが三味線のような「ダムニュン」や横笛の「リンブ」といった伝統楽器の演奏と歌を披露した。


2008年9月28日日曜日

中国:チベット副主席更迭 暴動の責任問い――地方議会

中国:チベット副主席更迭 暴動の責任問い--地方議会
(毎日新聞 2008年9月28日 東京朝刊)
http://mainichi.jp/select/world/news/20080928ddm007030081000c.html



中国:チベット副主席更迭 暴動の責任問い--地方議会
 【北京・浦松丈二】中国チベット自治区の地方議会にあたる人民代表大会常務委員会は26日、ラサ市トップの秦宜智市党委書記兼自治区副主席の副主席職を解いた。今年3月のチベット暴動の責任を問う更迭人事とみられ、近く市党委書記ポストも解任されるとみられる。
 同自治区治安部門トップの王賓宜公安庁長も解任され、副主席の後任には公安省公共情報網安全監察局長の李昭氏が公安庁長兼務で任命された。中央から公安省幹部を送り込むことで、治安部門を強化する狙いがあるとみられる。
毎日新聞 2008年9月28日 東京朝刊

2008年9月27日土曜日

汚染粉ミルク、輸入品飲んだパンダは無事 中国の動物園

汚染粉ミルク、輸入品飲んだパンダは無事 中国の動物園
(朝日新聞2008年9月26日11時41分)
http://www.asahi.com/international/update/0926/TKY200809260066.html


汚染粉ミルク、輸入品飲んだパンダは無事 中国の動物園
2008年9月26日11時41分
 【上海=西村大輔】有害物質メラミンが混入していた「三鹿集団」製の乳児用粉ミルクを飲んでいた中国浙江省・杭州野生動物園のオランウータン2匹とライオン1匹に腎臓結石の初期症状が見られることがわかった。中国紙・青年時報が伝えた。
 症状が出たのは、1歳3カ月のメスと3歳のオスのきょうだいオランウータンと、生後3カ月のライオン。オランウータンは、1年ほど前から問題の粉ミルクを大量に摂取していた。動物園では2年前にいろいろな粉ミルクを試し、カルシウムが多いなどの理由で三鹿集団のものを選んだという。
 一方、大事に育てられているのはパンダ。四川省成都の「成都ジャイアントパンダ繁育研究基地」の担当者は朝日新聞の取材に「国宝級のパンダなので、輸入した高級粉ミルクを飲ませている」と胸を張った。今のところ異常は見られないという。

2008年9月26日金曜日

【中国発】国務院新聞弁公室 「西蔵文化の保護・発展」白書を発表

国務院新聞弁公室 「西蔵文化の保護・発展」白書を発表
「人民網日本語版」 2008年09月26日
http://www.people.ne.jp/a/e168422a99c74a1bac676ea154806b1b


国務院新聞弁公室 「西蔵文化の保護・発展」白書を発表
 国務院新聞弁公室は25日、「西蔵(チベット)文化の保護・発展」白書を発表した。同白書では、この半世紀、特に改革解放以来、中国政府が西蔵文化の保護・発展を非常に重視し、「中華人民共和国憲法」と「民族区域自治法」の規定に基づき、熱意と責任感を持って人材・物質・財力を大量に投入し、西蔵の優秀かつ伝統的な文化を保護してきたこと、また、同時に現代科学教育文化事業を発展させ、西蔵文化にかつてないほどの発展をもたらした状況などを全面的に紹介している。(編集SN)
「人民網日本語版」
2008年09月26日

音で感じるチベット 伝統民謡などコンサート

音で感じるチベット 町田で30日 伝統民謡などコンサート
(東京新聞2008年9月26日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20080926/CK2008092602000130.html

【東京】音で感じるチベット 町田で30日 伝統民謡などコンサート
 (写真説明)チベット出身の音楽家テチュンさん
 消滅の危機にあるチベットの伝統音楽を守ろうと、市民団体「チベット大好きの会」は三十日、町田市民フォーラムでコンサート「ソングオブチベット」を開く。米国を拠点に活動するチベット出身の音楽家テチュンさんがチベットの伝統民謡などを奏でる。
 同会はチベットを旅するなどしてチベットに魅せられた人たちの集まりで、これまでにチベットの雄大な自然や人々の生活などを紹介する写真展なども開催している。
 テチュンさんは、チベットから亡命した家族とともに、インド北部のダラムサラで育った。九歳から、現地のチベット伝統芸術歌劇学校で十七年間、チベット音楽、オペラ、ダンス、伝統楽器の演奏を学んだ。世界各地で公演し、国際社会にチベット文化の保存をアピールしている。サンフランシスコ在住。
 コンサートでは、チベットの弦楽器を使い、民謡など数曲を披露する予定。同会は「チベットの大地に暮らす人々の営みを感じながら、平和の風に耳を澄ませてもらいたい」と話している。
 午後七時半開演。前売り千円。当日は一般千二百円、学生千円。小学生以下とチベット人は無料。問い合わせはチベット大好きの会のメールアドレスtibet-daisuki @ hotmail.co.jpへ。 (堂畑圭吾)

ダライ・ラマが復調、訪日へ

ダライ・ラマが復調、訪日へ
(時事通信2008年9月26日)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008092600989


ダライ・ラマが復調、訪日へ
 【ニューデリー26日DPA=時事】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(73)の秘書官は26日、ダライ・ラマが体調不良から回復し、11月初めには集会などに参加するため東京と福岡を訪れることを明らかにした。
 秘書官によると、ダライ・ラマは説教を再開したが、10月に予定されていた欧州歴訪は中止のままだという。(了)(2008/09/26-20:35)

2008年9月25日木曜日

中国、「チベット文化の保護と発展」の白書を発表

中国、「チベット文化の保護と発展」の白書を発表
2008-09-25 17:13:07 cri


中国、「チベット文化の保護と発展」の白書を発表
2008-09-25 17:13:07 cri
 中国国務院新聞弁公室は25日、「チベット文化の保護と発展」の白書を発表しました。この中で50年来、特に改革開放以降、チベット文化の保護や発展状況を紹介しています。
 白書は、「チベットの文化遺産は、中国文化の重要な要素で、中央政府が多くの資金などを投入した上で、法律、経済、行政などの各方面から、宗教の寺院や文化財の保護に力を入れてきた。また、チベットの言葉も全面的な発展を遂げた」としています。

人権活動家受賞の可能性に不快感=ノーベル平和賞で中国

人権活動家受賞の可能性に不快感=ノーベル平和賞で中国
(時事通信2008年9月25日)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008092500808



人権活動家受賞の可能性に不快感=ノーベル平和賞で中国
 【北京25日時事】今年のノーベル平和賞候補の1人に獄中の中国人権活動家、胡佳氏の名前が挙がったことについて、中国外務省の劉建超報道局長は25日の定例記者会見で「どこの情報か知らないが、関係者は正しい決定をしてもらいたい。中国人民の感情を傷つけてほしくない」と述べ、不快感を表明した。
 過去にチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が平和賞を授与されるなど、中国は同賞が政治的な理由で選定されていると見なしている。(2008/09/25-17:38)

2008年9月23日火曜日

「チベット音楽魅力知って」 町田で30日

「チベット音楽魅力知って」 町田で30日
(朝日新聞2008年09月23日多摩版)
http://mytown.asahi.com/tama/news.php?k_id=14000000809240002


「チベット音楽魅力知って」 町田で30日
2008年09月23日
 チベットの音楽を知ってほしいとチベット好きのグループが30日、町田市内でコンサートを開く。6月に狛江市内で催した、チベットの日常や風景などの写真を中心にした展示会に続くイベントだ。チベット音楽家・テチュンさんを招き、世界の民族音楽をレパートリーに持つ歌手・川辺ゆかさんと共演する。(佐藤清孝)
 企画したのは「チベット大好きの会」。チベットに魅せられた数人の集まりで、3月の騒乱に心を痛める一方、報道にも違和感をもった。
 メンバーの一人金枝(かなえだ)千夏さん(37)=国立市=は「街で大暴れしている映像をテレビのニュースで繰り返して流されると、暴徒と化している姿を印象づけられるのが心配でした」。普段着の姿を知ってもらおうと開いたのが6月の「55人展」。「素顔のチベット」の写真を展示したところ、2日間に400人近くが訪れ、関心の高さを示した。
 今回のコンサートは、金枝さんがチベット語の先生から、「テチュンさんを日本に招きたい」と言われたのがきっかけ。テチュンさんは、インド・ダラムサラの「チベット舞台芸術団(TIPA)」に長年所属。オペラや楽器演奏など幅広いチベット伝統芸能の技術を習得した。その後、米国に移住し、ビョークやハービー・ハンコックら国際的な音楽家と共演しているという。
 川辺さんは日本やチベット、アイルランドなどの歌をうたう。大好きの会が7月に長野県の善光寺で開いたチベット展にも出演した。
 コンサートは町田周辺で地域通貨でまちの活性化を目指すグループ「まちだ大福帳」との共催。テチュンさんがチベットの弦楽器・ダムニェンやフルート・リンブーなどを演奏しながら歌や踊りを披露するほか、川辺さんもダムニェンを奏でながら歌う。
 町田市民フォーラムで午後7時半開演。一般1200円(前売り千円)、中高大学生千円、小学生以下無料。問い合わせは三輪さん(080・6916・9326)へ。

2008年9月21日日曜日

中国・梅里雪山遭難:続く小さな日中友好 捜索協力お礼、村長の娘留学援助

中国・梅里雪山遭難:続く小さな日中友好 捜索協力お礼、村長の娘留学援助 /神奈川
(毎日新聞2008年9月21日・神奈川県版)
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20080921ddlk14040140000c.html


中国・梅里雪山遭難:続く小さな日中友好 捜索協力お礼、村長の娘留学援助 /神奈川
 ◇91年京大学士山岳会の隊員ら遭難死、遺体捜索協力のお礼
 「日本に来て一番びっくりしたこと? カラスが多かった」。中国雲南省・梅里雪山の村からの留学生、ペマツォモさん(22)は軽く笑う。世話を続けるカメラマン、小林尚礼(なおゆき)さん(39)=川崎市麻生区=は「日本暮らしは順調の様子」と見守る。
 ペマツォモさんは同山(6740メートル)のふもとの村長の娘。91年、同山を登山中の京都大学士山岳会の隊員ら17人が雪崩で遭難死した。氷河での遺体捜索に協力した村長に恩返しをと、同会が資金援助し、ペマツォモさんは3月に来日した。
 「1週間に5日、日本語学校で勉強している。お弁当屋でご飯をよそうアルバイトも始めた」 都内のアパートで留学生3人と暮らす。「日本のパンとラーメンはおいしい。刺し身はだめ」。人口300人ほどのチベット族の寒村で待つ両親に「週1回、携帯電話で話すのが楽しみ」と笑う。
 同会理事の小林さんは、遭難で先輩、友人を失った。現地入りし遺体捜索を続け、村長との友情から身元引受人となった。夏休みに三浦半島に連れて行った。「初めての海は、すばらしかった」とペマツォモさんは目を輝かせた。
 留学は2年間。ペマツォモさんは「英語の勉強も始めた。一生懸命に勉強し、教師か通訳になりたい」と留学生活を楽しむ。 小林さんはこの夏、遺族ら10人を連れて同山に慰霊旅行をした。まだ隊員1人の遺体確認ができていない。「彼女が大学進学を希望すれば支援する」と“小さな日中友好”を続けている。【網谷利一郎、写真も】
■写真説明 「東京のカラスに驚いた」と話すペマツォモさん(右)と小林尚礼さん

チベット民謡を紹介 テチュンさん、町田で

コンサート:チベット民謡を紹介 テチュンさん、町田で30日 /東京
(毎日新聞2008年9月21日)
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20080922ddlk13040160000c.html

コンサート:チベット民謡を紹介 テチュンさん、町田で30日 /東京
 チベットの伝統音楽に親しんでもらおうと、市民団体「チベット大好きの会」は30日、町田市民フォーラム(町田市原町田4)で、コンサート「ソングオブチベット」を開く。チベット出身の音楽家で、米国を拠点に活動するテチュンさんが出演し、チベット民謡などを披露する。
 テチュンさんは幼少期に家族ととともにインド北部のダラムサラムに設けられたチベット人の難民の村へ亡命した。亡命後間もなく、チベットの伝統文化を守るために現地に開校したチベット芸術歌劇学校に入学し、伝統音楽やオペラ、ダンスなどを17年間にわたり学んだ。その後、米国サンフランシスコに拠点を移し、公演で世界各地を回っている。
 今回のコンサートでは、チベットの伝統的な弦楽器「ダムゲン」を使い、民謡など5、6曲を披露する。チベット大好きの会の担当者は「チベットの民謡は秋田県の民謡と似ていて日本人にも親しみやすい、チベットの文化を知ってもらう機会にできれば」と話す。
 コンサートは午後7時半開演。チケット前売り1000円。当日一般1200円、学生1000円。小学生以下とチベット人は無料。問い合わせはチベット大好きの会(042・729・3198)。【堀智行】
〔多摩版〕

2008年9月20日土曜日

中国政府、チベット・新疆で宗教抑圧 米報告書で批判

中国政府、チベット・新疆で宗教抑圧 米報告書で批判
(朝日新聞2008年9月20日20時15分)
http://www.asahi.com/international/update/0920/TKY200809200168.html

中国政府、チベット・新疆で宗教抑圧 米報告書で批判
 【ワシントン=鵜飼啓】米国務省は19日、世界各国の宗教の自由に関する年次報告書を発表し、中国政府がチベット自治区や新疆ウイグル自治区などで制限を強めていると批判した。チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世への批判を強要する「愛国教育」が、3月のチベット騒乱につながったとも分析した。
 報告書は、チベットや内モンゴル自治区のチベット仏教信者は他地域の仏教徒に比べて大きな制限を受けており、また、北京五輪の前や期間中に当局非公認のキリスト教組織への締め付けが報告されたと言及した。

2008年9月18日木曜日

黄檗宗「閑臥庵」開山330年、チベット僧制作「砂曼荼羅」を展示/京都

黄檗宗:「閑臥庵」開山330年、チベット僧制作「砂曼荼羅」を展示――北区/京都
(毎日新聞2008年9月19日)
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20080918ddlk26040701000c.html


黄檗宗:「閑臥庵」開山330年、チベット僧制作「砂曼荼羅」を展示--北区 /京都
 ◇境内初公開
 黄檗宗の寺院「閑臥(かんが)庵」(北区)で同寺が招いたチベット僧が制作した砂曼荼羅(すなまんだら)が公開され、神秘的な美しさが訪れた人たちの目をひいている。これまで拝観できなかった境内も初公開され、寺宝の後水尾法皇(1596~1680年)の玉座(ぎょくざ)や硯(すずり)なども展示されている。11月30日まで。
 閑臥庵は、後水尾法皇が夢枕に立った父の言葉に従い、王城鎮護のため貴船神社に祀(まつ)ってあった陰陽道最高の神とされる鎮宅霊符神(ちんたくれいふしん)を御所北側に移し、黄檗宗の寺として開山された。今回、開山330年記念事業として境内を一般公開すると同時に、世界平和を祈るためチベット僧に砂曼荼羅の制作を依頼した。
 砂曼荼羅は大理石を砕いて着色した粉を使って仏の住む宮殿を色鮮やかに描いたもの。チベット僧5人が今月1~10日に2点制作し、15日に閑臥庵で開眼法要があった。2点のうち「大日如来曼荼羅」(1×1メートル)はその日のうちに破檀式で壊され「観音曼荼羅」(1・8×1・8メートル)が本堂で保存・展示される。
 特別拝観料2500円(抹茶と京菓子付き)。閑臥庵(075・256・2480)。【木下武】
毎日新聞 2008年9月18日 地方版

2008年9月14日日曜日

ダライ・ラマ14世:10月予定の欧州訪問はキャンセル

ダライ・ラマ14世:10月予定の欧州訪問はキャンセル
(毎日新聞 2008年9月14日)
http://mainichi.jp/select/world/news/20080915k0000m030072000c.html


ダライ・ラマ14世:10月予定の欧州訪問はキャンセル
 インド北部ダラムサラにあるチベット亡命政府は14日までに、西部ムンバイで静養していたチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(73)はダラムサラに戻ったが、10月に予定していた欧州訪問はキャンセルすると発表した。
 ダライ・ラマの健康状態に問題はないが、さらに静養を続けるよう医師が忠告したためという。
 ダライ・ラマは8月28日に体調がすぐれずムンバイの病院に入院。9月1日に退院したが、その後もムンバイのホテルで静養していた。(共同)

2008年9月13日土曜日

亡命チベット人の緊急会議、今冬開催

亡命チベット人の緊急会議、今冬開催
(朝日新聞2008年9月13日)
http://www.asahi.com/international/update/0913/TKY200809130161.html



亡命チベット人の緊急会議、今冬開催 ダライ・ラマ
2008年9月13日19時17分
 【ニューデリー=小暮哲夫】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は、11月か12月に亡命チベット人の代表を集めた緊急会議を開くことを決めた。ダライ・ラマ側近が13日、明らかにした。
 会議はチベット亡命政府のあるインド北部ダラムサラで開く。チベット亡命議会の議員やNGO代表ら、インドを中心に世界各地の亡命チベット人200~300人程度が参加。ダライ・ラマと路線を異にし、チベット独立を求める急進派のチベット青年会議代表も含まれる見通しだ。

2008年9月11日木曜日

ネパール、不法滞在チベット人追放へ

ネパール、不法滞在チベット人追放へ
(産経新聞2008年9月11日、共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080911/chn0809111738001-n1.htm

ネパール、不法滞在チベット人追放へ
2008.9.11 17:28
 8月に誕生したばかりのネパール共産党毛沢東主義派出身のダハル首相率いる同国の新政権が、ネパールに不法滞在する中国からのチベット人追放に乗り出したことが11日、明らかになった。
 ネパールにとって中国は主要な支援国である上に、イデオロギー的に毛沢東主義を崇拝する同派主導のネパール新政権の中国寄りの姿勢が鮮明になった形だ。
 内務省報道官によると、ネパールに居住するすべてのチベット人の滞在資格に関する捜査権限が警察に与えられ、不法滞在が分かったチベット人は国外追放される。
 ネパールには滞在資格を持つ約2万人の亡命チベット人以外に、数千人の不法滞在チベット人がいるとみられる。(共同)

西蔵仲巴県でM5以上の地震が連発 死傷者なし

西蔵仲巴県でM5以上の地震が連発 死傷者なし
(朝日新聞2008年9月11日)
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200809110192.html



西蔵仲巴県でM5以上の地震が連発 死傷者なし
2008年9月11日14時27分
 西蔵(チベット)自治区日喀則(シガツェ)地区の仲巴県(北緯31.0度、東経83.6度)で10日午前9時14分、M5.1の地震が起こった。さらに午前9時28分、同じ地域でM5.2の地震が続いた。西蔵自治区地震局によると、これら2回の地震は、8月25日に同じ地域で起こったM6.8の地震の余震とみられる。最新情報によると、これらの余震による死傷者や財産損失は報告されていない。震源地となった隆格爾郷と付近の地域では軽い揺れが感じられた。

2008年9月7日日曜日

訃報:タクツェル・リンポチェさん86歳

訃報:タクツェル・リンポチェさん 86歳 死去=ダライ・ラマ14世の長兄
(毎日新聞2008年9月7日)

訃報:タクツェル・リンポチェさん86歳 死去=ダライ・ラマ14世の長兄
 ◇チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の長兄
 タクツェル・リンポチェさん 86歳(チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の長兄、本名トゥプテン・ジグメ・ノルブ)国際人権団体「インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット」などによると、5日、米インディアナ州の自宅で死去。死因は不明だが、数年間病気を患っていた。
 1922年、チベット北東部(現中国青海省)生まれ。幼少時にダライ・ラマ13世からタクツェル・リンポチェの転生者として認められた。50年代、チベットを離れ、インディアナ大で教壇に立ったた。ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表を務めたことがある。【共同】

2008年9月6日土曜日

T・リンポチェ氏死去 ダライ・ラマ14世の長兄

T・リンポチェ氏死去 ダライ・ラマ14世の長兄
(共同通信2008年9月6日)
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008090601000726.html


T・リンポチェ氏死去 ダライ・ラマ14世の長兄
 タクツェル・リンポチェ氏(チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の長兄、本名トゥプテン・ジグメ・ノルブ)国際人権団体「インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット」などによると、5日、米インディアナ州の自宅で死去、86歳。死因は不明だが、数年間病気を患っていた。
 かつて中国共産党と14世の仲介役を担ったが、最終的に14世に亡命を勧めたことで知られる。
 22年、チベット北東部(現中国青海省)生まれ。幼少時にダライ・ラマ13世からタクツェル・リンポチェの転生者として認められ、僧侶として修業開始。新中国成立後の50年代、チベットを離れ、インディアナ大で教壇に立ちながら、チベットの独立を訴えた。ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表を務めたことがある。(台北、共同)

2008年9月1日月曜日

チベット社会安定と強調 ラサ視察の共産党幹部

チベット社会安定と強調 ラサ視察の共産党幹部
(産経新聞2008.9.2 01:56)http://sankei.jp.msn.com/world/china/080902/chn0809020158000-n1.htm


チベット社会安定と強調 ラサ視察の共産党幹部
 中国チベット自治区トップの張慶黎共産党委員会書記は、チベット仏教の祭りが行われた8月30日、同自治区ラサのポタラ宮前の広場などを視察し、「社会は安定している」と述べ、3月のチベット暴動の混乱は収まったと強調した。地元紙、西蔵日報(電子版)が1日までに報じた。
 張書記は、ラサ郊外の同仏教最大寺院のひとつ、デプン寺にも行き「観光客も増えてきている」と指摘。また同市公安局を視察し、6日に開幕する北京パラリンピック期間中、社会の安定を維持するよう、さらなる警備を指示した。(共同)

2008年8月26日火曜日

中国:五輪期間中にチベット支援活動で拘束の10外国人、強制送還などに――北京

中国:五輪期間中にチベット支援活動で拘束の10外国人、強制送還などに--北京
http://mainichi.jp/select/world/asia/archive/news/2008/08/26/20080826ddm041030092000c.html
(毎日新聞2008年8月26日)



中国:五輪期間中にチベット支援活動で拘束の10外国人、強制送還などに--北京
 【北京・共同】北京の米大使館は25日、五輪期間中にチベット支援活動で拘束された米国人8人が24日に釈放され、同日夜、米ロサンゼルス行きの航空機で米国に強制送還されたことを明らかにした。 北京の英大使館やドイツ外務省によると、このほか英国人女性とドイツ人男性の計2人も24日夜から25日朝に強制退去となり、中国を出国した。 送還されたのは米グラフィティアーティスト、ジェームス・パウダリーさんら。

2008年8月25日月曜日

巨龍はどこへ:五輪後の中国像/上

巨龍はどこへ:五輪後の中国像/上
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2008/08/28/20080828ddm002030048000c.html
(毎日新聞2008年08月25日)



巨龍はどこへ:五輪後の中国像/上 貫かれた中国式自由
 ◇「成功」の陰に抑圧 神父・デモ拘束、各国の助言機能せず
 紙1枚の「誓約書」には「約束」が個条書きされている。 《社会に危害を及ぼす行為はしない。違法な集会に参加しない》 《政府宗教部門の許可を得ていない外国の宗教組織・団体と接触しない》……。 末尾には、日付とサインを書き込む欄。北京のキリスト教会運営者の多くは北京五輪期間を含む7月15日~10月15日の3カ月間、活動を自粛する誓約書の提出を求められていた。
 人目を避けながら署名を要求したのは住民組織だが、「上」の指示なのは明らか。憲法で「宗教の自由」を保障する中国で、五輪の安全を理由に信者に足かせがはめられた。
 署名を拒否した信者がいる。華慧棋神父(46)。地下教会と呼ばれる非公認教会を運営する。「中国援助協会」(本部・米テキサス州)の傅希秋会長によると7月初め、公安当局者30人が北京市崇文区の華神父宅に押しかけ、一部を壊した。
   ■  ■
 「我々の社会で、キリスト教徒が自由に礼拝するのをご覧になったでしょう」。胡錦濤国家主席は10日、北京・中南海でブッシュ米大統領に語りかけた。
 数時間前、大統領は北京市東城区のキリスト教会「北京寛街経堂」で日曜礼拝を行っていた。礼拝後、大統領は聖堂前で「いかなる国も愛のある宗教を恐れるべきではない」とコメントした。抑圧的と国際的批判を集める宗教政策の緩和を中国に求めたが、その願いに反する事態がこの日、起こっていた。
 大統領の礼拝に合わせ寛街経堂に向かっていた華神父は、兄の慧林さん(52)と共に当局に拘束された。華神父は「中国人権」(本部・米ニューヨーク)に「殴られ、聖書も没収された」との手紙を送ってきた。政府公認の教会に属さない地下教会信者は増え続け、1000万人近いとの推定もある。
   ■  ■ 
 「チベット人は自由のために死んでいく」。五輪公園に隣接するテーマパーク「中華民族園」に突然、英語で大書された横断幕が広がった。13日の昼過ぎ。あっという間に外国人8人が警察官に連行された。
 拘束されたのは中国からのチベット独立を目指す「自由チベット学生運動」(本部ニューヨーク)のメンバーたち。その一人、ペマ・ヨーコさん(25)は釈放後、ロンドンで毎日新聞の取材に答えた。
 「あの場所を選んだのは『チベット文化に自由が認められている』とウソが展示されていたから」。中華民族園はチベット族を含む中国56民族の文化・慣習を紹介するが、当局の指導を受ける。
 五輪期間中、海外の多くの人権活動家が北京入りし、ゲリラ的に動いた。そのたびに彼らが事前連絡していた海外メディアが取材し、映像や記事が全世界へ流れた。
 ペマさんは1959年に中国チベット自治区を脱出した父と日本人の母を持つ。「海外のチベット人はなかなか中国に入れないが、私はラッキーだった。日本のパスポートを持っているので入国できた」。だが、拘束されてもすぐ国外追放される外国人はいい。
   ■  ■ 
 北京市豊台区に住む李学恵さんは、母親の呉殿元さん(79)の体を気づかう。「母はほとんど目が見えない。どんなにショックを受けたか」。電話口から不安が伝わる。
 呉さんは近所に住む王秀英さん(77)とともに17日、「公共の場の秩序を乱した」との理由で1年間の労働矯正を命じられた。
 2人は再開発による強制立ち退きを不服として今月に入り5回、市公安局にデモ申請をしたが、当局は受理しなかった。長時間の拘束後に釈放されたが、一度は裁判なしで労働矯正という「再教育」を老いた2人に科した。 市は五輪中、公園3カ所でデモを許可すると発表したが、77件あった申請のうち一件も認められなかった。「外国の助言を受け入れて実現した」(北京の外交筋)制度そのものが機能しなかった。
   ■  ■
 五輪が後半戦に入った18日、北京五輪組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)による定例記者会見。組織委の王偉執行副会長は「自由」について繰り返し問う外国人記者らに言い放った。
 「あなた方は中国を理解していない。街で市民にたずねるとよい。大多数の人が『暮らしに満足している』と答えるはずだ」 中国と欧米などの国々との間で広がる摩擦。それが相互理解と調和を目指した北京五輪の結果の一つかもしれない。【北京五輪取材班】
 ■写真説明 男子マラソンを沿道で応援する人たち =北京市内で24日、佐々木順一撮影

「成功」五輪、遠い存在 チベット・ウイグル・北京

「成功」五輪、遠い存在 チベット・ウイグル・北京
(朝日新聞2008年8月25日)
http://www2.asahi.com/olympic2008/news/TKY200808250180.html


「成功」五輪、遠い存在 チベット・ウイグル・北京
2008年8月25日12時49分
 広大な国土に少数民族との軋轢(あつれき)や貧富の格差、環境汚染など、深刻な内憂を数多く抱える世界最大の途上国での五輪が、幕を閉じた。国家指導者は「偉大な成功」と胸を張る。その裏で異論は封じ込めた。多くの国民にとって北京五輪は遠い存在でもあった。(ラサ=西村大輔、タシュクルガン=古谷浩一、北京=坂尻信義)
僧に毎日「愛国主義教育」 チベット
 24日、チベット自治区ラサのポタラ宮前広場。浙江省から観光で来た30代の漢族女性が「金メダル数が1位になってうれしい。国家の実力の象徴です」とはしゃぐ傍らで、20代のチベット族男性は「中国がいくつ金メダルを取ろうが、どうでもいい」と冷ややかだった。
 この男性は3月のチベット騒乱後、小銃を構えた武装警察官の家宅捜索を4回も受けた。若いチベット族が数人集まるだけで拘束されるという。「五輪後にチベット族への一斉家宅捜索が始まる、とうわさが広がっている。国際社会の関心が薄れると弾圧が強まるのではないか」
 当局が描いてみせるチベットはバラ色だ。自治区発展改革委員会の胡新生副主任は「北京五輪の大成功で観光客はさらに増えます」と胸を張る。「チベットの経済成長率は7年連続12%以上。識字率は95%を超え、医療制度も改善……」。だが、街で会ったチベット族の女性は「経済発展の恩恵は漢族ばかり受けている。私たちは仕事を見つけるのも大変」と嘆いた。
 寺院の管理はさらに強化され、3月に僧らが抗議デモを最初に始めたラサ郊外のデプン寺は門を閉ざしたまま。騒乱以降300回以上の「愛国主義教育」の講座や座談会が同寺で開かれたという。
 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世への批判も繰り返されている。別の寺院の僧は「政治学習が毎日。読経の時間も増やされた。当局は僧に自由時間を与えないようにしている」と話す。
 自治区民族宗教事務委員会の幹部は「法律で許されていること、許されないことを僧に知ってもらうためにも教育は必要。ダライ・ラマの欺瞞(ぎまん)性もしっかり知ってもらう」と強調する。信教の自由の侵害につながりかねないという問題意識は希薄だ。
 ある僧は語った。「北京五輪のスローガン『一つの世界、一つの夢』はすばらしい理想だが、ここでは当局が『一つの声』を押しつけただけだった」
「私たちに自由などない」 ウイグル
 新疆ウイグル自治区タシュクルガンは、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタンと国境を接する西端の街だ。標高は3千メートルを超え、山々は頂に万年雪が輝く。人口約3万5千人のうち多くはイスラム系タジク族だ。
 パスポートがなくても地元の通行証で国境を越え、パキスタンへ行くことができた。イスラム教徒はここからメッカを目指す。当局が公認する巡礼は人数が厳しく制限されているからだ。しかし、五輪前に管理が厳格化。一本道にはいくつもの検問所が設けられ、国境警備部隊員が銃を手に立つ。
 ある住民の女性は、周囲を慎重に見回してから「タジク族の大規模な移住計画が進んでいる」と打ち明けた。5千人が半ば強制的に集められ、内陸部に移されるという。タシュクルガンを国境警備部隊だけの街にして周辺諸国との接触を断とうとしている、と住民たちは見ている。
 「私たちはどうなってしまうのでしょう。不安で仕方ない」。そこまで話したところで政府当局者の男性が近づいてきた。女性は口を閉ざす。恐怖で唇が震えている。
 五輪開幕直前に武装警察が襲撃された同自治区カシュガルでは、ウイグル族の自営業の男性(26)が匿名を条件に重い口を開いた。
 「私たちはテロリストなんかじゃない」
 事件以来、外を歩けば尋問される。漢族の若者がヘルメットに迷彩服姿で長い棒を手に練り歩く「民間警戒」も春から続いている。
 「この圧力がわかるか。私たちウイグル族には『自由』などない。不満の声を上げることさえできない」
 一連の襲撃事件は、地元当局が一部をウイグル族の「テロリスト」の犯行と明言。中国政府幹部は16日、北京での会見で「民族問題とは関係ない」と言い切った。
 胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席は五輪閉会直後の外遊で、上海協力機構の首脳会議が開かれるタジキスタンに向かう。「反テロ」で中央アジア諸国と連携強化を狙う構えだ。
「外出控えよう」標語 北京市民
 チベット問題は中国の「アキレス腱(けん)」、新疆ウイグル自治区は中央アジアの「火薬庫」と呼ばれる。しかし、チベット族もウイグル族も、総人口の1%に満たない。
 一党支配の閉塞(へいそく)感が漂う社会では、9割を占める漢族も不満を抱える。
 24日、「鳥の巣」周辺には使用済み入場券を売買するダフ屋の姿があった。収集家に人気があり、開会式の入場券は5千元(約8万円)の値をつけるものもあるという。農民の平均年収を超える額だ。
 人口の過半数を占める農民にとって、五輪は遠い存在だった。「鳥の巣」建設現場で働いた河北省の出稼ぎ労働者(33)に感想を聞こうとしたが、隣人宅の電話口に出た彼は「テレビがないから試合を見ていない」と答えた。
 北京の市民生活は犠牲にされた。街頭には「外国の友人に道を譲り、外出を控えよう」と標語が掲げられた。北京っ子は「避運」という造語を流行させた。「奥運(五輪)から避難する」の意味だ。市内3カ所で「公認」されたはずのデモは、一件も許可されなかった。
 北京に隣接する河北省では集中豪雨で農作物が被害を受けた。周辺に雨を降らせて北京を晴天にするため薬剤入りロケット弾を打ち込んだ「人工消雨」の影響と指摘されている。
 今年は中国が改革開放路線に転じて30周年。貧富の格差や共産党・政府幹部の汚職、深刻な環境汚染被害などは、その負の遺産だ。胡主席は24日、各国要人を集めた昼食会で「北京五輪の成功は中国と各国の人々の努力の結果」と誇ったが、東京やソウルと同様、五輪開催とともに国際社会の成熟した一員として認知されるには、残された課題があまりに多い。

2008年8月24日日曜日

北京の米大使館、五輪期間中に拘束された8人の釈放を要求

北京の米大使館、五輪期間中に拘束された8人の釈放を要求
(読売新聞 2008年8月24日20時20分)
http://www.yomiuri.co.jp/world/olympic/news/20080824-OYT1T00431.htm


北京の米大使館、五輪期間中に拘束された8人の釈放を要求
 【北京=末続哲也】北京の米大使館は24日、中国政府に対し、五輪期間中に北京で拘束された米国民8人の早期釈放を要求したと発表した。
 8人はチベットの人権状況改善を求める抗議活動などを行い、20~21日に拘束され、10日間の拘留処分を受けた。米大使館は「中国が五輪で寛容さを示せなかったことに失望した」とのコメントも発表した。
(2008年8月24日20時20分 読売新聞)


2008年8月23日土曜日

チベット支援者また拘束、英人女性ら外国人4人

チベット支援者また拘束、英人女性ら外国人4人
(読売新聞 2008年8月23日19時15分)
http://www.yomiuri.co.jp/world/olympic/news/20080823-OYT1T00574.htm


チベット支援者また拘束、英人女性ら外国人4人
 【北京=関泰晴】AFP通信によると、北京五輪の会場周辺で21日、チベットの人権状況改善などを訴える抗議活動を行った外国人の活動家4人が拘束され、うち1人に対し、中国の公安当局が10日間の拘留処分を下した。
 処分を受けたのは英国人女性とみられる。
 中国の公安当局は、すでに19日に拘束した米国人の活動家6人に対しても、同様に10日間の拘留処分とする措置を取っている。欧米のチベット支援団体は「中国当局は、24日の五輪閉幕に向けて活動家を取り締まる警備態勢を強化している」と批判している。
(2008年8月23日19時15分 読売新聞)

ダライ・ラマ14世:仏でも人気 大統領夫人と記念撮影

ダライ・ラマ14世:仏でも人気 大統領夫人と記念撮影
(毎日新聞 2008年8月23日 12時35分(最終更新 8月23日 12時53分))


ダライ・ラマ14世:仏でも人気 大統領夫人と記念撮影
 フランス訪問中のチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世は22日、南部ロクルドンドで仏教寺院の開院式典に出席。サルコジ大統領のカーラ夫人とともに笑顔で記念撮影に納まった。
 2人は寺院の周囲を回り、ダライ・ラマは夫人の首に、チベットの儀式で歓迎の意を示す白布「カタ」を掛けた。ダライ・ラマの人気はフランスでも根強く、メディアは連日動向を報道した。【パリ支局】
毎日新聞 2008年8月23日 12時35分(最終更新 8月23日 12時53分)



フランスで22日、仏教寺院の開院式典に出席したダライラマ14世(左)とサルコジ大統領のカーラ夫人=ロイター 

2008年8月22日金曜日

チベット:ダライ・ラマ「18日のデモで中国軍が発砲」

チベット:ダライ・ラマ「18日のデモで中国軍が発砲」
(毎日新聞2008年8月22日)


チベット:ダライ・ラマ「18日のデモで中国軍が発砲」
 【パリ支局】フランスを訪問中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は21日付の仏ルモンド紙に掲載されたインタビューで、「チベット東部のカム地方(中国チベット自治区、四川・青海・雲南省にまたがる地域)で今月18日にあったデモの参加者に中国軍が発砲した」と話した。
 AFP通信の取材に、ジュネーブ駐在のダライ・ラマの代理人は「事件は四川省甘孜で起きた」と話した。一方、記事には「140人が殺された」というダライ・ラマの発言が出ているが、ダライ・ラマ事務所はそのような発言を否定した。
 ダライ・ラマはインタビューで「3月の暴動以降、チベット自治区ラサで400人以上が殺されたとの目撃情報がある」と語った。

2008年8月15日金曜日

中国:北京の繁華街でフリーチベット 垂れ幕の5人拘束

中国:北京の繁華街でフリーチベット 垂れ幕の5人拘束
(毎日新聞2008年8月15日)

中国:北京の繁華街でフリーチベット 垂れ幕の5人拘束
 【中国総局】チベット支援団体「自由チベット学生運動」(本部・米ニューヨーク)のメンバー5人が15日、英語と中国語で「チベットに自由を」と書かれた垂れ幕(幅約4メートル、高さ約6メートル)を北京のビジネス街で掲げて、地元警察に拘束された。 AP通信によると、この団体に所属する米国人3人と英国人、カナダ人各1人が北京市朝陽区にある北京五輪の巨大な屋外掲示板の上から垂れ幕を掲げた=写真・AP。

2008年8月14日木曜日

中国:チベット抗議 拘束の日本人も送還

中国:チベット抗議 拘束の日本人も送還
(毎日新聞2008年8月14日)

中国:チベット抗議 拘束の日本人も送還
 【北京・浦松丈二】北京の日本大使館に入った連絡によると、北京で中国政府に抗議するチベット支援団体の活動に参加して拘束された日本人女性、ペマ・ヨーコさん(25)=ロンドン在住=は14日未明、欧州行きの航空機で送還された。一緒に拘束された米国人7人も13日夜の米ロサンゼルス行きの航空機で送還された。

2008年8月11日月曜日

【いきいき】チベット交流会代表・西依玉美さん

【いきいき】チベット交流会代表・西依玉美さん
(産経新聞2008.8.11 08:04)
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080811/trd0808110806003-n1.htm


【いきいき】チベット交流会代表・西依玉美さん
 ■病気も忘れて支援に奔走
 先月末、横浜での国際交流イベントで、チベット騒乱のチベット人犠牲者の写真を展示した。「何人もの血まみれの射殺体。でも、多くの人が顔を背けることなく涙をためて写真を見、チベット弾圧の説明に真剣に耳を傾けてくれました」
 平成3年、チベット観光にあこがれて在日チベット人の映像祭を訪れた。「そこで初めてチベットが中国に侵略・支配されていることを知った。私が生まれる前から弾圧の犠牲者が続出している現実を知り、愕然(がくぜん)としました」
 弾圧で多くのチベット人家族が離散する姿が、自らの生い立ちと重なった。戦時中、奄美大島から沖縄に出稼ぎに行った父親が現地で母親と結婚し、西依さんら4人の子供が生まれた。「終戦後、米国統治となった沖縄から、父は3歳の私と2番目の姉だけを連れて奄美に戻りました」
                   ◇
 平成5年に「チベット交流会」を設立し、講演会、展示会、映像祭、料理教室、コンサート、語学教室…を横浜を中心に続ける。チベット亡命政府の駐日大使に相当するラクパ・ツォコさん(50)=ダライ・ラマ法王日本代表部代表=から亡命政府刊行書籍の翻訳も依頼され、『チベットの現実』『ダラムサラと北京』に続き、『中国圧政下のチベット50年』(仮題)の来春刊行もめざす。
 来年3月は8万7000人のチベット人が殺害された首都ラサでの反中民族蜂起、4月はダライ・ラマ14世がインド北部ダラムサラで亡命政府を樹立して半世紀の節目なのだ。
                   ◇
 すべての活動が順調だったわけではない。夫婦間の軋轢(あつれき)もあった。11~12年には吐血や半身マヒなどで「半分死にかけた」。今年初めにも吐血や極度の貧血などで入院した。原因は不明だが、輸血で調子が戻ったころ、チベット騒乱が起きた。「体調は万全ではなかった。でも今動かなければ、今までやってきたことはどうなるの、という一心で活動を再開しました」
 ラクパさんを招いた講演会、中国のチベット弾圧への抗議署名集め、長野・善光寺周辺でのチベット支援催事協力…。週3日はパートも続ける。「週1日は休養日にしていますが、この日はもう何もできません」
 半面、長野市鬼無里(きなさ)への移住が間もなく実現する。古民家を400万円で購入し、少しずつ続けたリフォームが今秋で終わる。「鬼無里は酸素が濃い。体にいいですよね。子供のころの自分に戻る場所なのかも。都会に疲れた人や地域のためにも活用したい」。移住計画を聞いた善光寺関係者から「長野のチベット支援活動が活発化する」と、早くも待望論が巻き起こっているという。
 「最近、表情が明るくなったって皆から言われるんですよ。ダライ・ラマ法王の『敵だけが忍耐と寛容と慈悲を教えてくれる最良の友だ』という言葉を実践してきたおかげかしら、アハハハ…」。屈託のない笑みがこぼれた。
 文 八並朋昌
                   ◇
【プロフィル】西依玉美
 にしより・たまみ 昭和33年4月生まれ、50歳。高校卒業後に上京、神奈川県の複写機メーカーに就職し、20歳で職場結婚。3歳で生き別れた母親らと3年前に再会した。28歳を頭に社会人の3男1女が、チベット交流会の活動を手伝うことも。チベット人や国内の支援組織に幅広い人脈を持つ。
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2008年7月28日月曜日

「北京五輪反対」、亡命チベット人がハンスト - 北京五輪2008

「北京五輪反対」、亡命チベット人がハンスト朝日新聞2008年7月28日21時51分http://www2.asahi.com/olympic2008/news/TKY200807280351.html?ref=reca



「北京五輪反対」、亡命チベット人がハンスト
2008年7月28日21時51分
北京五輪反対の座り込みをする亡命チベット人の僧侶たち=ニューデリー、小暮写す 【ニューデリー=小暮哲夫】インドのニューデリーで28日、亡命チベット人が北京五輪に反対して無期限のハンガーストライキを始めた。ハンスト開始に先だち、チベット人僧侶約200人が抗議の座り込みをした。
 若者6人が「600万人いるチベット人の苦境を代弁する」として、テント内で食事も水も取らずに抗議。国際社会に五輪ボイコットを、中国には弾圧中止や国際調査の受け入れなどを求めている。
 亡命チベット人組織「チベット青年会議」が企画。青年会議はチベット独立を求める急進派だが、リグジン総裁は「非暴力の活動を続ける」と話した。

2008年6月20日金曜日

チベット選手五輪に出られず 女子エイト、出場権逃す

チベット選手五輪に出られず 女子エイト、出場権逃す
(朝日新聞2008年6月20日)
http://www2.asahi.com/olympic2008/news/KYD200806200004.html


チベット選手五輪に出られず 女子エイト、出場権逃す
2008年6月20日21時20分
 北京五輪で600人規模となる中国選手団にチベット民族からの選手は含まれないことが20日までに確実となった。ボート女子エイトの中国が18日までポーランドで行われた五輪世界最終予選で出場権を逃し、同民族ただ一人の五輪代表となる見込みだったコックスのズレンジ選手(26)の参加がなくなったため。
 中国の国家体育総局は一昨年から男女エイトのコックスを一般公募。ズレンジ選手は男女の応募者約1万7千人の競争を勝ち抜いた。総局もチベット暴動後の今年4月に同選手の存在を公表するなど「民族融和」のアピール役としても期待されていた。
 20日に帰国したズレンジ選手は共同通信に「惜しいレースだった。たくさんの人にチベットのことを理解してもらうために五輪に出たかった」と無念そうに話した。(共同)

2008年5月17日土曜日

長野の聖火リレーで逮捕されたタシィさん、釈放され会見

長野の聖火リレーで逮捕されたタシィさん、釈放され会見
産経新聞2008.5.17 00:43
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080517/chn0805170046000-n1.htm


長野の聖火リレーで逮捕されたタシィさん、釈放され会見
2008.5.17 00:43
釈放後始めて会見を行ったタシィ・ツゥリン氏。左は通訳を務めたペマ・ギャルポ氏=16日午後、東京・千代田区(小松洋撮影) 長野市で先月26日に行われた北京五輪聖火リレーで、卓球日本代表の福原愛選手の列の前に飛び出し、威力業務妨害の現行犯で長野県警に逮捕された亡命チベット人2世で台北市在住の古物商、タシィ・ツゥリンさん(42)が17日釈放され、都内で産経新聞などのインタビューに応じた。
 タシィさんは胸の前で両手を合わせながら、「日本のみなさん、政府、警察にご迷惑をかけたことにおわびします」と謝罪。
 その上で、「日本の法律を犯さざるをえなかった理由があったことを分かってほしい」と訴えた。
 通訳としてチベット出身の政治学者、ペマ・ギャルポ桐蔭横浜大学大学院教授が同席。
 タシィさんは謝罪の言葉を述べた後、「チベットで何が起きたのか伝えなければならなかった。平和的に抵抗したことを“暴力的行為”だと誤解しないでほしい」と強調した。
 さらに、「チベットで亡くなった人々のことを考えるとじっとしていられなかった。聖火リレーという全世界の注目が集まる絶好の機会で、チベットの惨状をどうしても訴えたかった。初めから飛び出そうと決めていたわけでなく、気が付いたら行動を起こしていた」と当日の様子を話した。
 20日間の勾留で、逮捕前と比べて頬がこけており、「最初はここまで長くなるとは思わなかったが、捜査当局は法律に沿って質問している印象を受けた。最後には平和的な活動をしていたと納得してくれたと思う」と話し、勾留中に多くの日本人から励ましの手紙をもらったことも明かした。
 福原選手の際に飛び出したことについては「どういう方か知らなかった」。後に、福原選手が中国の胡錦濤国家主席と卓球をしたことを知ったといい、「それはカルマ(業)かもしれない」と答えた。
 また、四川大地震について「生死をさまよっている人を助けることの方が五輪より重要だと思う。ただチベットに害を与えるのは中国政府であり、中国の人々には同じ人間として幸せになってほしい」と話した。

2008年5月15日木曜日

デモ再発を警戒、自治州の治安部隊なお駐留…四川大地震

デモ再発を警戒、自治州の治安部隊なお駐留…四川大地震 四川省大地震
(読売新聞 2008年5月15日02時18分)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080515-OYT1T00147.htm


デモ再発を警戒、自治州の治安部隊なお駐留…四川大地震 四川省大地震
 【アバ県(中国四川省)=加藤隆則】中国四川省で12日発生した大規模地震で、震源地にあたる同省アバチベット族・チャン族自治州には、10万人に及ぶ大量の軍が救援活動に投入されている。
 その一方で、3月にチベット人による反政府デモが起きた同州アバ県や紅原県では、救援部隊とは別の軍の治安部隊が依然駐留を続けている。チベット自治区ラサで起きた暴動から14日で2か月。当局は、地震によるチベット人社会の動揺が、デモ再発などにつながる事態にも神経をとがらせている。
 14日、震源地のブン川(せん)県から約300キロ北西のアバ県では、市街地の入り口に銃を構えた兵士や私服警官が複数立ち、不審車のチェックをしていた。土のうを積んだバリケードが三重に置かれ、警備の物々しさを物語る。
 公安当局者の一人は「地震では一人のけが人も出なかった」と強調しながらも、「まだ社会の不安要素は除かれておらず、反テロ工作を続ける必要がある。外国人の立ち入りは安全のため、認められない」と語った。
 同県では3月16日、治安部隊との衝突で、多数のチベット人が死傷。地元タクシー運転手は「まだ焼き打ちされた建物の残骸(ざんがい)が残っている」と話す。タクシーは外国人記者を乗せることを禁じられている。
 隣接する紅原県でも政府庁舎周辺を軍が警戒している。庁舎脇の空き地には軍用トラック5台が待機し、外に向けて「軍がいれば必ず勝利する」と大きなスローガンが掲げられていた。
 一方、両県周辺では、地震で補給が途絶えたため、ガソリンの供給がほぼストップし、スタンドで自家用車や小型トラックが立ち往生している。紅原県の政府庁舎には、ガソリンの特別配給券を求める住民がひっきりなしに訪れていた。
(2008年5月15日02時18分 読売新聞)

2008年5月3日土曜日

ダライ・ラマ14世の特使と中国政府、4日に広東省で会談

ダライ・ラマ14世の特使と中国政府、4日に広東省で会談
(2008年5月3日20時26分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080503-OYT1T00455.htm 

ダライ・ラマ14世の特使と中国政府、4日に広東省で会談
【ニューデリー=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の特使2人と中国政府の対話が4日、広東省深センで行われる。ダライ・ラマ側近が本紙に明らかにした。(センは土ヘンに「川」)
 側近によると、ロディ・ギャリ、ケルサング・ギャルツェン両特使は3日中に中国入りし、4日に中国側窓口の共産党統一戦線工作部代表と会談する。
 中国政府とダライ・ラマ側の接触は、3月に中国チベット自治区などで発生した大規模暴動以降では初めて。 チベット亡命政府は今回会談を「非公式な対話」と位置づけており、暴動鎮圧で死傷者多数が出たことにダライ・ラマの憂慮の念を伝えたうえで、沈静化の方策を協議するとしている。
(2008年5月3日20時26分 読売新聞)

無差別発砲に友人倒れた 騒乱ラサ、自由求め脱出

無差別発砲に友人倒れた 騒乱ラサ、自由求め脱出
朝日コム2008年05月03日22時49分(朝日新聞5月3日朝刊)http://www.asahi.com/international/update/0503/TKY200805020351.html


無差別発砲に友人倒れた 騒乱ラサ、自由求め脱出
2008年05月03日22時49分
 【ダラムサラ(インド北部)=武石英史郎】発砲に逃げまどい、血を流して力尽きた友人。命がけでくぐりぬけた検問。3月に起きた中国チベット自治区ラサでのデモに加わり、4月末にチベット亡命政府があるインド・ダラムサラへ逃れて来た最初のチベット人がいる。四川省の遊牧民出身、出稼ぎでラサにいた露天商クンサン・ソナムさん(38)。朝日新聞の取材に当時の様子を語った。
 (写真説明:ラサでの騒乱後、インドへ脱出したクンサン・ソナムさん=ダラムサラの難民センター、武石写す)

 3月10日にラサ郊外の寺院で起きたデモのうわさが広がっていた。14日午前10時ごろ、中心部で約30人がデモを始めていた。ソナムさんも加わり叫んだ。「自由を、権利を、独立を、ダライ・ラマ万歳」。誰かがイスラム教徒の肉店に石を投げた。チベット人が大切にするロバや馬の肉を売る店だったからだ。店主はナイフで抵抗、騒ぎが大きくなった。
 千人近くに膨れ上がっただろうか。治安当局の車をひっくり返して気勢を上げると、遠巻きにしていた警官隊が発砲を始めた。すぐ近くにいた友人が胸を撃たれて倒れた。布を巻いてやり、逃げようとしたが、2~3歩で動けなくなった。混乱の中で友人の消息は分からなくなった。「恐怖というより、怒りと憎しみでいっぱいだった」
 デモは場所を変えて続いた。漢族は逃げ、姿が見えなかった。午後3時ごろ、装甲車が3台来て催涙弾を発射。装甲車から兵士が自動小銃で無差別発砲を始めた。デモ隊は散り散りになった。幌(ほろ)付きの軍用トラックが倒れた人たちを荷台に載せて運び去った。火災による煙が充満する中、兵士の数がどんどん増え、怖くなり住まいへ戻った。午後9時ごろだった。
 ソナムさんは、建設作業員の同郷者6~7人と寺院近くの空き地でテント暮らしをしていた。15日以降、兵士が毎日やって来た。騒乱当時、何をしていたのか、逃げた者はいないか。ソナムさんは自分のことは黙っていた。
 露天商仲間が連行された。ソナムさんもデモに参加して投獄された経験がある。「捕まれば殺される。同じ死ぬなら逃げた方がましだ」。数日後、テントを抜け出した。行商に行こうと取得したパスポートとネパールの査証があった。ネパール国境行き乗り合いタクシーの座席が手に入ったのは3月26日だった。
 検問は10カ所近くあった。乗客はほかに漢族が3人。身分証を盗み見たら、2人はネパール国境へ配属される兵士。恐ろしくなった。ただ、これが検問官の警戒心を緩めたかもしれない。途中の街で食事をとったとき、「ネパールでも騒乱で大変らしい。気をつけなよ」。漢族の言葉に黙ってうなずいた。
 国境には翌朝到着。往来する商人に紛れ込んだが、真新しいパスポートが怪しまれた。尋問は2時間半。「暴動なんてあったんですか」。しらを切り通した。
 ダラムサラへ向かう途中、カトマンズの難民センターから初めて故郷の父に電話した。「脱出した。元気だ」。盗聴のおそれがあり、一言二言だけ。遊牧に出た妻子と話すことはできなかった。 命がけでつかんだ自由とは何か。ソナムさんは言う。「外出しても、何を叫んでも、殺されないこと」
 亡命政府によると、年間2千人を超えていたチベット難民は中国側の移動制限で激減。騒乱後はソナムさんと学齢期の児童3人だけという。(朝日新聞5月3日朝刊)

 「国境警備が厳しくなり、越境亡命者がまったくいなくなってしまった」「カトマンズの難民センターががらがら」……と聞いていた話のはほぼその通りのようです。この人も、たまたまパスポートとネパールビザを取得済みで、もともと予定していた出国だったからなんとか国境を越えられた幸運な方だったのでしょう。記事中も「脱出」とある通り、闇に紛れてヒマラヤを越えたケースではないですもんね。 ……ところでフルネームも写真もバッチリでてるんだけど、大丈夫!?

ダライ・ラマ特使、3日に訪中…暴動後初の接触

ダライ・ラマ特使、3日に訪中…暴動後初の接触
(2008年5月2日23時44分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080502-OYT1T00597.htm


ダライ・ラマ特使、3日に訪中…暴動後初の接触
 【ニューデリー=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の亡命政府は2日、ダライ・ラマの特使2人が3日に中国入りし、中国側代表と6日まで非公式協議を行うと発表した。 印PTI通信によると会談場所は北京。インド北部ダラムサラに本拠を置く亡命政府と中国政府の接触は、3月の中国チベット自治区などでの暴動発生後初めて。中国政府は4月25日、それまでの拒否の姿勢を一転してダライ・ラマ側との対話に応じると発表している。
 亡命政府によると、特使は2002年から07年まで6回の中国側との対話に出席したロディ・ギャリ氏ら。中国側も過去6回同様、中国共産党で宗教・少数民族対策などを扱う統一戦線工作部が応対するが、ダライ・ラマ側近は「7回目の対話とは考えていない」と述べ、今回の会談では当面の危機を巡る協議が中心になると強調した。2特使は、暴動鎮圧についてのダライ・ラマの「深い憂慮の念」を伝え、事態沈静化の方策を話し合うという。
(2008年5月2日23時44分 読売新聞)

まるで初めて対話が実現するかのような大騒ぎのテレビニュースもあったので、「初めてじゃないよ、90年代の対話がいったん途絶えた後02年から水面下でしょぼしょぼやってはいたんだよ」ということまで書いてある記事と合わせて引用しました。

2008年4月30日水曜日

チベット暴動:死者数203人に--亡命政府発表

チベット暴動:死者数203人に--亡命政府発表
毎日新聞 2008年4月30日 東京朝刊http://mainichi.jp/select/world/news/20080430ddm007030088000c.html

チベット暴動:死者数203人に--亡命政府発表
 【ニューデリー支局】インド北部ダラムサラのチベット亡命政府は29日、中国チベット自治区などで起きた暴動で、中国側の鎮圧によるチベット人死者が203人に達したと発表した。負傷者は1000人を超え、5715人以上が現在も拘束されているという。亡命政府は3月下旬の段階では死者140人と発表していた。
毎日新聞 2008年4月30日 東京朝刊


チベット暴動:僧侶ら30人実刑――ラサ地裁

チベット暴動:僧侶ら30人実刑--ラサ地裁
毎日新聞 2008年4月30日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20080430ddm001030132000c.html


チベット暴動:僧侶ら30人実刑--ラサ地裁
 【北京・浦松丈二】新華社通信によると、中国チベット自治区のラサ中級人民法院(地裁)は29日、3月14日にラサで起きた暴動で逮捕、起訴された30人に対し、無期懲役から禁固3年の実刑判決を言い渡した。チベット暴動に関連して判決が出たのは初めて。
 無期懲役になったのは、派出所を破壊し自動車に放火した運転手と、仲間を率いて政府庁舎を破壊し、商店に放火した僧侶ら3人で、いずれもチベット族とみられる。判決で新華社は罪名については報じていない。
毎日新聞 2008年4月30日 東京朝刊

チベット暴動:死者数203人に――亡命政府発表

チベット暴動:死者数203人に――亡命政府発表
毎日新聞 2008年4月30日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20080430ddm007030088000c.html


チベット暴動:死者数203人に--亡命政府発表
 【ニューデリー支局】インド北部ダラムサラのチベット亡命政府は29日、中国チベット自治区などで起きた暴動で、中国側の鎮圧によるチベット人死者が203人に達したと発表した。負傷者は1000人を超え、5715人以上が現在も拘束されているという。亡命政府は3月下旬の段階では死者140人と発表していた。
毎日新聞 2008年4月30日 東京朝刊

もともとの情報源は「チベットNOW」が翻訳しているのと同じ、緊急統一委員会の発表ですね。また、新華社通信を情報源とする中国政府側からの報道では同時に次項(ラサ地裁判決)も。原文(新華網)も探してこなくちゃ。

2008年4月29日火曜日

僧侶ら3人無期懲役 チベット・ラサ騒乱で初判決

僧侶ら3人無期懲役 チベット・ラサ騒乱で初判決
朝日新聞2008年04月29日21時08分http://www.asahi.com/international/update/0429/TKY200804290221.html

僧侶ら3人無期懲役 チベット・ラサ騒乱で初判決
2008年04月29日21時08分
 【北京=峯村健司】中国の国営新華社通信などによると、チベット自治区ラサ中級人民法院(地裁に相当)は29日、3月14日に起きた騒乱で放火や略奪をしたとして、僧侶や運転手ら3人を無期懲役にするなど、計30人に実刑判決を言い渡した。ラサ騒乱で判決が出るのは初めて。 判決によると、この僧侶は、別の5人の僧侶らを引き連れて、地方政府の庁舎や11店舗を襲って商品などを奪ったほか、警察官を襲撃した。5人の僧侶のうち2人は懲役20年、3人が懲役15年の刑を言い渡された。運転手は派出所に石を投げつけたほか、作業にあたっていた消防車や消防士を襲った。
 判決公判は公開され、僧侶や医療関係者、記者ら約200人が傍聴したという。

中国の「無期刑」って日本の無期懲役の語感とやや違い、刑期を定めない「不定期刑」だったりするし注意。(あれ、ってことは日本の無期懲役と同じなのか。一般に「終身刑」と混同されちゃってる日本の「無期懲役」の語感がいけないのか)。

2008年4月27日日曜日

中国の対話方針をダライ・ラマが歓迎、徹底的な話し合い求める

中国の対話方針をダライ・ラマが歓迎、徹底的な話し合い求める
チベット騒乱:更新:04月27日 01:35(日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt231/20080426AS2M2602926042008.html


チベット騒乱:更新:04月27日 01:35
中国の対話方針をダライ・ラマが歓迎、徹底的な話し合い求める
 【ニューデリー=長沢倫一郎】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は26日、中国政府がダライ・ラマ側との対話再開の方針を明らかにしたことについて、「詳しい情報はないが、話し合うのは良いことだ」と歓迎の意向を示した。そのうえで「(チベット問題を)徹底的に話し合う真剣な対話でなければ意味がない」とけん制した。 ダライ・ラマ14世は「チベットに『高度の自治』を与えるべきだ」とする同氏の主張を対話の中で取り上げるよう、中国政府に求める構えを示唆した。訪問先の米国から亡命先のインドに戻った際、インド北部ダラムサラの空港で記者団に語った。 インドのPTI通信によると、亡命政府のリンポチェ首相は26日に発表した声明で「対話再開の前にチベットを正常な状態に戻す必要がある」と指摘。「そのためにはあらゆる手段を講じる用意がある」と強調した。
(日経新聞)

 サムドゥン・リンポチェが新聞紙面で「亡命政府のリンポチェ首相」になってるのにウケて、ついクリッピング。一応解説すると「リンポチェ」はチベット語で直訳すれば「宝もの」、化身ラマ(転生活仏)やチベット仏教の学業に突出して優れた人への尊称・敬称で、固有名詞ではありません。
 「キョージュ・プレジデント」とか「ダイトーリョー・プライムミニスター」みたいになっちゃってるような(ちょっと違うか?)。

2008年4月22日火曜日

チベット:ラサの寺院で「僧侶400人拘束」--米系ラジオ報道 

チベット:ラサの寺院で「僧侶400人拘束」--米系ラジオ報道 
毎日新聞 2008年4月22日 東京朝刊


チベット:ラサの寺院で「僧侶400人拘束」--米系ラジオ報道 
 【中国総局】米政府系放送局「ラジオ自由アジア」は21日、中国チベット自治区ラサのセラ寺で18日、僧侶約400人が武装警察に拘束されたと報じた。インドのチベット亡命政府が同ラジオ局に明らかにした。 中国当局は「チベット族居住区の治安は既に安定した」と説明しているが、報道が事実なら、僧侶らによる不満が依然、収まっていないとみられる。 また同ラジオによると、中国当局は先週、青海、四川両省などチベット族居住区の僧侶少なくとも計700人を拘束した。ダライ・ラマ14世への批判を当局に迫られたが、拒んだのが理由という。
毎日新聞 2008年4月22日 東京朝刊


 出典元となるURLの記録を怠りました。既にリンク切れで探し出せません、すみません。

2008年4月19日土曜日

聖火リレー出発式会場辞退、善光寺に「支持」電話100件

聖火リレー出発式会場辞退、善光寺に「支持」電話100件
(2008年4月19日12時01分 読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2008/news/topic/national/news/20080419-OYT1T00364.htm


聖火リレー出発式会場辞退、善光寺に「支持」電話100件
 26日に行われる北京五輪聖火リレーで、出発式会場を辞退した長野市の善光寺には19日朝、その選択を支持する電話が相次いだ。長野市の実行委員会はコース変更に伴う作業を始めた。
 同寺の幹部は18日昼過ぎ、記者会見をして、チベットの人権問題なども理由に出発会場を引き受けられないと表明。寺事務局によると、その直後から電話がかかり始め、同日だけで100本ほどにのぼった。「英断だ」「何事もなく済みそうで安心した」などと賛意を示す声がほとんどだった。ただ、「なぜ、辞退してしまったのか」と問いつめる電話も数本あったという。
 19日朝も電話は鳴り続けたが、前日に比べれば少なくなってきているといい、担当者は「一段落がついた。皆様にはご迷惑をおかけしました」と話していた。
 長野市の実行委員会では19日朝、全戸配布する予定だったコースや善光寺本堂の写真を載せたチラシを差し替える作業の確認を始めた。チラシは今月初めに一度配布し、同じものをリレー直前に配る予定だったが、突然のコース変更で、「印刷をかける前で良かったが、間に合うかどうか……」と話していた。
          ◇
 長野市は善光寺が辞退した出発式の会場の代替地として、善光寺の参道から約500メートル西側の公共施設跡地に絞り込んだ。近く正式決定する。市は新たな会場として4か所を検討。そのうち、勤労者福祉センター跡地は県道沿いの更地で会場設営が容易なうえ、善光寺が辞退した3区間(約550メートル)とほぼ同じ距離で当初のコースに合流でき、市は最も条件がよいと判断している。
(2008年4月19日12時01分 読売新聞)

2008年4月18日金曜日

長野聖火リレー出発地変更、代替候補地4カ所に絞る

長野聖火リレー出発地変更、代替候補地4カ所に絞る
朝日新聞2008年04月18日20時02分
http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY200804180128.html


長野聖火リレー出発地変更、代替候補地4カ所に絞る
2008年04月18日20時02分 26日の長野市の北京五輪聖火リレーの出発式会場が18日、善光寺境内から変更されることが決まった。同寺が「チベット弾圧への憂慮」を理由に辞退を申し出て、実行委員会側が受け入れた。実行委は代替候補地を同寺周辺の4カ所に絞っており、リレー走者の順番を公表する23日までに決める方針だ。 同市の聖火リレーで初の計画変更となった。市や日本オリンピック委員会(JOC)などでつくる実行委側は、4候補地の場所を伏せているが、当初の計画のコースや距離を極力変えず、最小限の変更にとどめる方針だ。ただ、新たな出発地を選定したとしても、その後に状況が変われば再見直しもあるとする。
 当初計画では、聖火の出発式・点火式は午前8時から善光寺境内の本堂(国宝)前で開催。聖火は午前8時半、本堂の数十メートル南側にある三門(国の重要文化財)を抜けて市街地に出る予定だった。
 8日前になっての突然の辞退について、善光寺は実行委と共同会見を開いて説明。同寺事務局の若麻績(わかおみ)信昭・寺務総長は「文化財や信者を守らなければならない。また、チベット人の人権への弾圧が行われていることについて同じ仏教徒として憂慮した」と理由を述べた。
 背景には、善光寺内に混乱への懸念や仏教徒としてのチベット側への理解があるとみられる。同寺参道に並ぶ宿泊施設・宿坊の住職は「世界中で混乱が起きている状況を踏まえれば、出発地を返上することもやむを得ない」と話していた。
 別の宿坊の関係者は「平和の象徴である善光寺で、厳戒態勢が敷かれたり、万が一、暴動などが起きたりするようでは困る」と語った。ほかの宿坊の関係者も「世界に善光寺をアピールできるチャンスだった。抗議に負けないように開催できれば良かったが問題が起きると困る」と語った。
 辞退を認めた実行委の名誉副会長・鷲沢正一市長は「尊重したい。善光寺には多くの抗議が寄せられ、心配している」と述べた。実行委を構成するJOCや県警など各団体は変更を了承したという。北京五輪組織委員会も「出発地点の変更にはこだわらない」と理解を示した。
 ただ、3千人規模の警備で備える予定だった県警幹部は「人が最も集まる出発式会場は、警備上最も重視すべき場所。この時期の変更は大変だ」と困惑する。警察幹部は「こちらは臨機応変に対応するほかない。新しい計画を立てるためにも、少しでも早く新しいコースを出してほしい」と話した。

2008年4月12日土曜日

「チベットの現状知って」元難民男性が長野で訴え

「チベットの現状知って」元難民男性が長野で訴え
(読売新聞 2008年4月12日03時50分)
http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2008/news/topic/news/20080412-OYT1T00051.htm
「チベットの現状知って」元難民男性が長野で訴え
「法にのっとり平和的にチベット問題解決を訴える」と話すツェリン・ドルジェさん(名古屋市内で)
 長野市で26日に行われる北京五輪の聖火リレーの際に、コース近くでアピール活動を予定する団体代表の元チベット難民ツェリン・ドルジェさん(34)(名古屋市在住)が読売新聞の取材に応じた。
 「チベットの現状を日本の人に知ってもらい、チベットが平和になるように訴えたい」としながらも、活動は「日本の法に従って平和的に行う」と述べ、過激な行動はしないとした。
 団体は、国際組織「スチューデンツ・フォー・ア・フリー・チベット(SFT)」。ツェリンさんは、1月に日本支部代表に就任し、長野での聖火リレーにあわせた行動を考えていた。
 ツェリンさんは「声を上げなければ、中国は聖火リレー、五輪ともに『成功だ』と言うだろう。私たちはダライ・ラマと話し合ってほしいと中国政府にお願いしているだけ」と話す。
 海外でリレー走者を妨害するなどの混乱が起きていることには、「感情的になって抗議する人の気持ちもわかる。だけど、私たちは平和的に訴える」と強調。日本には、「中国が話し合いに応じるよう働きかけてほしい」と要望した。
 ツェリンさんは、チベット難民が集まるインド北部のキャンプで生まれ、すぐに学校に預けられた。「親たちも生きるだけで精いっぱいだったから」という。インドで出会った日本人女性と結婚し、1999年に来日して日本籍を取った。
 SFT日本支部は、日本人学生が中心になって運営、最近は休眠状態になっていたが、5人ほどで活動を再開した。当日は、JR長野駅前とゴールで日本人支援者らと横断幕を掲げるなどする。日本には50~60人のチベット人がいるとされるが、「生活が苦しく、長野に何人集まれるか分からない」という。
 長野の聖火リレーを巡っては、ほかにも、20~26日に気功集団「法輪功」や反中国を掲げる組織など4団体が、集会やデモ行進などを計画している。
(2008年4月12日03時50分 読売新聞)


2008年3月29日土曜日

チベット亡命政府「ラサで数千人規模のデモ」

チベット亡命政府「ラサで数千人規模のデモ」
朝日新聞2008年03月29日23時31分
http://www.asahi.com/international/update/0329/TKY200803290275.html


チベット亡命政府「ラサで数千人規模のデモ」
2008年03月29日23時31分
 インド北部ダラムサラにあるチベット亡命政府によると、中国チベット自治区ラサで29日、再び大規模なデモがあった。14日に騒乱が始まったラサはその後、当局の鎮圧で抗議行動は収まっていた。 同政府によると、29日午後2時ごろ、チベット人らが市内中心部のラモチェ寺の前に集まってデモを始め、数千人規模になった。しかし、中国軍の車両によって中止させられたという。

2008年3月24日月曜日

「チベット・ラサの騒乱、死者19人に」・新華社報道

「チベット・ラサの騒乱、死者19人に」・新華社報道
(日経ネット)更新: 2008/03/24 23:35
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20080322D2M2200G22.html


「チベット・ラサの騒乱、死者19人に」・新華社報道
(日経ネット)更新: 2008/03/24 23:35
 【北京=高橋哲史】中国国営の新華社は22日、中国チベット自治区ラサで14日に起きた大規模騒乱での死者数がこれまでの市民13人から市民18人と警官1人の計19人に増えたと伝えた。市民の負傷者数も従来の325人から382人に増加したとしており、騒乱の被害は拡大の様相をみせている。
 新華社電は自治区当局の話として伝えた。騒乱で火をつけられた施設は学校が7、病院が5、住宅が120、自動車が84。908の商店が略奪にあい、これまでの被害総額は2億4400万元(約35億円)にのぼったとしている。

2008年3月22日土曜日

本当に怖いもの

本当に怖いもの
2008/03/22 09:48(四国新聞 2008年3月22日)
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/column/article.aspx?id=20080322000088


本当に怖いもの
2008/03/22 09:48
 「暴動よりも怖かったのは…」。中国チベット自治区ラサで14日に起きた大規模暴動。その発生に遭遇した県出身の女子大学生から話を聞いた。彼女を心底怖がらせたのは暴徒ではなかった。
 チベット民族の群衆から中国人(漢民族)に間違われ、路地裏に連れ込まれそうになった。様子を撮影していた同行者のカメラが奪われた。かくまわれた先では砲撃のような音を何度も聞いた。ホテルに戻る途中、暴徒に襲われ煙を上げる街も見た。 ほんの数時間で街の様子が一変したのだから、怖くないわけがない。でもチベット民族は日本人を狙わないとの確信もあった。自分のカメラは無事だったし、けがなく日本への帰路にも就けた。本当の恐怖はまだ先にあった。
 出国前に立ち寄った上海。NHKのニュースを見ていたら、突然チベットの場面で画面が消えた。現地情報を知るためのウェブサイトは接続できない。それらに代わるように、違和感のある官製ニュースが流れていたという。
 目の前で繰り広げられる暴動は怖いが、矛先が違えばまだ安心できる。暴動そのものの隠蔽[いんぺい]も怖いが、それだって隠す側は「悪」だと宣言するようなものだから分かりやすい。食品に限らず情報開示を偽装するのが最もたちが悪く、最も背筋を寒くする。
 今なおラサには外国メディアは入れず、国連の調査も拒まれている。正確な死者数すら分からない。「危ないところって印象がつくと嫌だな」。チベットの自然と人を愛する彼女の願いがむなしく響く。(四国新聞 2008年3月22日)

2008年3月15日土曜日

チベット:ラサ暴動 五輪前、中国政府に打撃 新たな国際摩擦に

チベット:ラサ暴動 五輪前、中国政府に打撃 新たな国際摩擦に
(毎日新聞 2008年3月15日)


チベット:ラサ暴動 五輪前、中国政府に打撃 新たな国際摩擦に
(毎日新聞 2008年3月15日)
◇分離・独立、「記念日」狙い行動か
 【北京・大谷麻由美】分離・独立運動がくすぶる中国西部、チベット自治区の区都ラサで14日、チベット族による暴動が発生したことで「新中国成立以来、最大の国家イベント」とされる北京五輪を8月に控えた胡錦濤指導部が大きなダメージを受けるのは必至だ。
 また、北京では全国人民代表大会(全人代=国会)が開催中でもあり、今年の全人代で2期目に入る胡錦濤指導部が今後、国内の安定にどのように対処していくか。国際社会は中国の人権問題と絡めながら、監視を強めていくとみられ、新たな対中摩擦になる可能性もある。 胡錦濤政権は「調和の取れた社会」実現を国内外にアピールしてきた。これは地域格差の解消、安定した国際環境を整えることにあるが、5月に予定される胡主席の訪日時にも、国際人権団体などの大規模な抗議活動が展開されそうだ。
 チベット自治区や隣接する青海省では、インド亡命中のチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世を敬愛する住民が現在も多い。中国当局はチベットへの鉄道敷設などインフラ整備を進め、「アメ」を与えるとともに、ダライ・ラマ14世の関係者と水面下の交渉も加速化し、懐柔策も取る一方、分離・独立運動への取り締まりを強化するなど「ムチ」も同時に続け、チベット統治に自信を深めていた。それだけに今回の暴動に大きな衝撃を受けているのは間違いない。
 14日は中国政府がチベットほか、新疆ウイグル自治区、台湾などの分離独立を封じ込めるために設けた「反国家分裂法」の制定からまる3年。また10日は、ダライ・ラマ14世が亡命するきっかけとなった1959年の中国軍によるチベット武力鎮圧から49年だった。
 中央政府への反発を強める分離・独立運動が「記念日」に合わせて行動を起こした可能性も否定できない。また、台湾では22日に総統選が控えており、台湾の独立を求める団体と連動した可能性もある。
 今回のデモへの対応次第では、五輪ボイコット運動へと発展しかねない。海外の非政府組織(NGO)などはチベット問題を理由に、企業に北京五輪での協賛を取りやめるよう働き掛けている。
 五輪開幕式の芸術顧問をいったんは引き受けていた米映画監督スティーブン・スピルバーグ氏は、スーダンのダルフール問題を理由に顧問を辞任した。近づく五輪を前に、胡錦濤指導部は難しい対応を迫られそうだ。
 ◇2万人ほう起を中国が武力制圧
 中国は1951年、チベットに人民解放軍が進駐。ダライ・ラマ14世をトップとするチベット政権と「チベット平和解放に関する協定」を結んだ。59年3月に社会主義化の影響を恐れた農奴主ら約2万人が蜂起したが、武力で制圧された。ダライ・ラマ14世は亡命し、インド北部のダラムサラを拠点に亡命政府としての活動を続けてきた。
 89年3月に再び大規模な暴動がラサで発生し、戒厳令を敷いた。同年、ダライ・ラマ14世はノーベル平和賞を受賞。90年代前半にも抗議活動や僧侶の拘束が相次いだが、最近は自治区内での目立った抗議活動は起きていなかった。06年7月にはラサまで乗り入れる青蔵鉄道が開通し、観光ブームにわいていた。
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 ◇チベットをめぐる主な動き
1949年 中華人民共和国が成立
 51年 人民解放軍がチベットに進駐、「チベット平和解放に関する協定」をチベット政権と締結
 59年 農奴主ら約2万人が蜂起したが、軍が鎮圧。ダライ・ラマ14世がインドに亡命
 65年 チベット自治区が成立
 66年 文化大革命(~76年)で寺院破壊が激化
 79年 亡命政府使節団がチベット初訪問
 88年 ダライ・ラマ14世が独立から「高度な自治」に要求を変更
 89年 ラサ暴動が発生し、戒厳令が敷かれる。ダライ・ラマ14世がノーベル平和賞を受賞
 93年 独立要求デモが相次ぐ
2000年 チベット仏教カギュ派最高位の活仏、カルマパ17世がインドに出国

チベット:ラサ暴動 戒厳令状態 商店、銀行焼け落ち

チベット:ラサ暴動 戒厳令状態 商店、銀行焼け落ち
(毎日新聞 2008年3月15日外信面)


チベット:ラサ暴動 戒厳令状態 商店、銀行焼け落ち
(毎日新聞 2008年3月15日外信面)
 【北京・浦松丈二、大谷麻由美】中国チベット自治区ラサの旅行社女性職員は15日午前、毎日新聞の電話取材に「街にほとんど人がいない」と語った。中国当局は戒厳令を敷いていないとしているが、市内要所に治安部隊が展開しており、ラサは事実上の戒厳令状態にあるとみられる。
 職員は「少し前から暴動のうわさが流れていた。14日午後は学校や病院が何カ所も放火されたが、短時間で消火された。当局の対応は速く、夜にはテレビやラジオで鎮圧のニュースが流れた」と話した。一方で、暴動はラサ郊外にも拡大している模様で、外国人旅行者の受け入れは停止されている。
 新華社通信によると、ラサ中心部では14日午後1時10分ごろ、僧侶ら抗議活動の参加者と地元警察の衝突が激化した。午後2時ごろから、僧侶が主要道路の2路線に面した商店に放火。寺院周辺の少なくとも5カ所で火災が発生し、多くの商店や銀行、ホテルが焼け落ちた。火災で停電や通信が遮断された。
 米政府系「ラジオ自由アジア」が目撃者の話として伝えたところでは、観光地として知られ、旧市街地区にあるチベット仏教寺院ラモチェ寺の中で2人、庭で2人が死亡しているのが見つかった。別の場所でも2遺体が発見された。また、26人のチベット人が黒い車両で連行された後に銃撃されたという。
 ラモチェ寺の約110人の僧が、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の写真を掲げ「チベット独立」を叫んで行進し、制止しようとした地元警察と衝突した。暴徒化した一部のチベット人は漢族系商店を襲撃。商品を略奪し、路上で燃やすなどの行為に出ているという。 目撃者は「中国人が経営する店は次々に放火される。チベット人の店は、中国(漢族)系と見分けるために目印としてスカーフを店先に付けるよう言われている」と述べ、混乱ぶりを伝えた。

チベット:ラサ騒乱、死傷者多数 僧ら400人デモ、警官と衝突

チベット:ラサ騒乱、死傷者多数 僧ら400人デモ、警官と衝突
(毎日新聞 2008年3月15日1面)


チベット:ラサ騒乱、死傷者多数 僧ら400人デモ、警官と衝突
(毎日新聞 2008年3月15日1面)
 【北京・大谷麻由美】中国のチベット自治区ラサ市中心部で14日、独立を求めるチベット仏教の僧侶や市民による大規模デモが警官隊と衝突。AFP通信は数人が死亡、負傷者も多数にのぼると伝えた。ロイター通信などによるとデモ隊は警察車両に向け投石し放火。付近の車を横転させ複数の店舗にも火を付けた。北京五輪を約5カ月後に控え、デモ弾圧で死傷者を出したことで、中国政府への打撃は避けられない。
 米政府系「ラジオ自由アジア」は同日、目撃者の証言として少なくとも2人が死亡したと伝えた。在中国米大使館は「銃声が聞こえた」との情報を得た。
 報道によるとデモには300~400人が参加。デモ隊は車やバイク、バスに放火した。逮捕者は10人以上にのぼっている。
 人権団体によると僧侶にはハンガーストライキや自殺を図って抗議する者もいるという。デモは中国国内の他省にも広がったとの情報もある。インドでも抗議行動が行われた。 ラサでは10、11日に300~600人の僧侶らが抗議デモを実施。市中心部数カ所で火災が発生し、武装警察は催涙弾を発射し、約70人を拘束した。
 インドに亡命中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は14日、「デモはチベット市民の怒りの表現だ。中国政府に市民との対話を求める」と語った。
 14日は、台湾やチベット独立を05年に非合法とした反国家分裂法の採択日で、全国人民代表大会も開会中。デモは中央政府の動きに合わせたと見られる。
 市民団体によると暴動は、胡錦濤国家主席がチベット自治区共産党委書記だった89年、ラサ暴動が発生して戒厳令を敷いて以来、最大規模という。
■写真説明 14日、中国チベット自治区ラサで起きたデモで、当局の車両に投石する住民=AFP時事

2008年3月14日金曜日

チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も

チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も
産経Web 2008.3.14 23:06
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080314/chn0803142305004-n1.htm



チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も
2008.3.14 23:06
 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は14日、チベット自治区のラサで同日、複数の店舗が燃やされ、暴動で負傷者がいると公式に伝えた。AP通信などは目撃者の話として、同日に数百人の抗議行動が発生、数台の公安車両などに火が放たれたほか、主要寺院が封鎖されたと伝えている。中国支配に抗議したチベット人らの騒乱は北京五輪開催に抗議する意味もあるとされ、当局が社会安定を理由に、相当な弾圧を加える可能性が出てきた。抗議行動が青海省など各地に飛び火する可能性もある。
 騒乱は1989年のラサ暴動以来、最大規模となりそうだ。新華社電は、店舗への放火で煙がもくもくと立ちのぼったとし、ジョカン寺など主要寺院に近い土産物販売の店舗は店を閉じたとしている。複数の車両が燃やされたとの情報もある。
 AP通信などによると、14日のデモ隊は僧侶と一般市民で、放火された車両には軍車両も含まれるほか、焼け落ちた建物もあるという。同日までに、ラサにあるセラ寺院など3大仏教寺院を含めた複数の寺院が数千人規模の武装警察部隊などにより封鎖されたほか、寺院では僧侶が、拘束された僧侶らの釈放や武装警察部隊の撤退を要求し、抗議のハンガーストライキに入っているとされる。
 観光客は主要な寺院に入れず、現地の当局者は、抗議行動に関する詳細な情報の提供を拒否している。
 米政府系放送局「ラジオ自由アジア」などは14日、チベット自治区のラサで、僧侶2人が武装警察の暴力などに抗議する形で手首を切るなど混乱が続いていると伝えた。手首を切った僧侶は腹も刺し重体となったが、病院への搬送を拒否したという。
 ラサでは1959年の「チベット動乱」から10日に49年を迎えた。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世がインドのダラムサラに亡命して49年となるが、亡命チベット人住民がダラムサラ近郊で13日、中国政府への抗議デモを行い約130人が拘束されたと伝えられる。ダライ・ラマは最近、「想像を絶する人権抑圧」が続いていると述べ、極めて事態が緊迫していると訴えていた。