2008年3月29日土曜日

チベット亡命政府「ラサで数千人規模のデモ」

チベット亡命政府「ラサで数千人規模のデモ」
朝日新聞2008年03月29日23時31分
http://www.asahi.com/international/update/0329/TKY200803290275.html


チベット亡命政府「ラサで数千人規模のデモ」
2008年03月29日23時31分
 インド北部ダラムサラにあるチベット亡命政府によると、中国チベット自治区ラサで29日、再び大規模なデモがあった。14日に騒乱が始まったラサはその後、当局の鎮圧で抗議行動は収まっていた。 同政府によると、29日午後2時ごろ、チベット人らが市内中心部のラモチェ寺の前に集まってデモを始め、数千人規模になった。しかし、中国軍の車両によって中止させられたという。

2008年3月24日月曜日

「チベット・ラサの騒乱、死者19人に」・新華社報道

「チベット・ラサの騒乱、死者19人に」・新華社報道
(日経ネット)更新: 2008/03/24 23:35
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20080322D2M2200G22.html


「チベット・ラサの騒乱、死者19人に」・新華社報道
(日経ネット)更新: 2008/03/24 23:35
 【北京=高橋哲史】中国国営の新華社は22日、中国チベット自治区ラサで14日に起きた大規模騒乱での死者数がこれまでの市民13人から市民18人と警官1人の計19人に増えたと伝えた。市民の負傷者数も従来の325人から382人に増加したとしており、騒乱の被害は拡大の様相をみせている。
 新華社電は自治区当局の話として伝えた。騒乱で火をつけられた施設は学校が7、病院が5、住宅が120、自動車が84。908の商店が略奪にあい、これまでの被害総額は2億4400万元(約35億円)にのぼったとしている。

2008年3月22日土曜日

本当に怖いもの

本当に怖いもの
2008/03/22 09:48(四国新聞 2008年3月22日)
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/column/article.aspx?id=20080322000088


本当に怖いもの
2008/03/22 09:48
 「暴動よりも怖かったのは…」。中国チベット自治区ラサで14日に起きた大規模暴動。その発生に遭遇した県出身の女子大学生から話を聞いた。彼女を心底怖がらせたのは暴徒ではなかった。
 チベット民族の群衆から中国人(漢民族)に間違われ、路地裏に連れ込まれそうになった。様子を撮影していた同行者のカメラが奪われた。かくまわれた先では砲撃のような音を何度も聞いた。ホテルに戻る途中、暴徒に襲われ煙を上げる街も見た。 ほんの数時間で街の様子が一変したのだから、怖くないわけがない。でもチベット民族は日本人を狙わないとの確信もあった。自分のカメラは無事だったし、けがなく日本への帰路にも就けた。本当の恐怖はまだ先にあった。
 出国前に立ち寄った上海。NHKのニュースを見ていたら、突然チベットの場面で画面が消えた。現地情報を知るためのウェブサイトは接続できない。それらに代わるように、違和感のある官製ニュースが流れていたという。
 目の前で繰り広げられる暴動は怖いが、矛先が違えばまだ安心できる。暴動そのものの隠蔽[いんぺい]も怖いが、それだって隠す側は「悪」だと宣言するようなものだから分かりやすい。食品に限らず情報開示を偽装するのが最もたちが悪く、最も背筋を寒くする。
 今なおラサには外国メディアは入れず、国連の調査も拒まれている。正確な死者数すら分からない。「危ないところって印象がつくと嫌だな」。チベットの自然と人を愛する彼女の願いがむなしく響く。(四国新聞 2008年3月22日)

2008年3月15日土曜日

チベット:ラサ暴動 五輪前、中国政府に打撃 新たな国際摩擦に

チベット:ラサ暴動 五輪前、中国政府に打撃 新たな国際摩擦に
(毎日新聞 2008年3月15日)


チベット:ラサ暴動 五輪前、中国政府に打撃 新たな国際摩擦に
(毎日新聞 2008年3月15日)
◇分離・独立、「記念日」狙い行動か
 【北京・大谷麻由美】分離・独立運動がくすぶる中国西部、チベット自治区の区都ラサで14日、チベット族による暴動が発生したことで「新中国成立以来、最大の国家イベント」とされる北京五輪を8月に控えた胡錦濤指導部が大きなダメージを受けるのは必至だ。
 また、北京では全国人民代表大会(全人代=国会)が開催中でもあり、今年の全人代で2期目に入る胡錦濤指導部が今後、国内の安定にどのように対処していくか。国際社会は中国の人権問題と絡めながら、監視を強めていくとみられ、新たな対中摩擦になる可能性もある。 胡錦濤政権は「調和の取れた社会」実現を国内外にアピールしてきた。これは地域格差の解消、安定した国際環境を整えることにあるが、5月に予定される胡主席の訪日時にも、国際人権団体などの大規模な抗議活動が展開されそうだ。
 チベット自治区や隣接する青海省では、インド亡命中のチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世を敬愛する住民が現在も多い。中国当局はチベットへの鉄道敷設などインフラ整備を進め、「アメ」を与えるとともに、ダライ・ラマ14世の関係者と水面下の交渉も加速化し、懐柔策も取る一方、分離・独立運動への取り締まりを強化するなど「ムチ」も同時に続け、チベット統治に自信を深めていた。それだけに今回の暴動に大きな衝撃を受けているのは間違いない。
 14日は中国政府がチベットほか、新疆ウイグル自治区、台湾などの分離独立を封じ込めるために設けた「反国家分裂法」の制定からまる3年。また10日は、ダライ・ラマ14世が亡命するきっかけとなった1959年の中国軍によるチベット武力鎮圧から49年だった。
 中央政府への反発を強める分離・独立運動が「記念日」に合わせて行動を起こした可能性も否定できない。また、台湾では22日に総統選が控えており、台湾の独立を求める団体と連動した可能性もある。
 今回のデモへの対応次第では、五輪ボイコット運動へと発展しかねない。海外の非政府組織(NGO)などはチベット問題を理由に、企業に北京五輪での協賛を取りやめるよう働き掛けている。
 五輪開幕式の芸術顧問をいったんは引き受けていた米映画監督スティーブン・スピルバーグ氏は、スーダンのダルフール問題を理由に顧問を辞任した。近づく五輪を前に、胡錦濤指導部は難しい対応を迫られそうだ。
 ◇2万人ほう起を中国が武力制圧
 中国は1951年、チベットに人民解放軍が進駐。ダライ・ラマ14世をトップとするチベット政権と「チベット平和解放に関する協定」を結んだ。59年3月に社会主義化の影響を恐れた農奴主ら約2万人が蜂起したが、武力で制圧された。ダライ・ラマ14世は亡命し、インド北部のダラムサラを拠点に亡命政府としての活動を続けてきた。
 89年3月に再び大規模な暴動がラサで発生し、戒厳令を敷いた。同年、ダライ・ラマ14世はノーベル平和賞を受賞。90年代前半にも抗議活動や僧侶の拘束が相次いだが、最近は自治区内での目立った抗議活動は起きていなかった。06年7月にはラサまで乗り入れる青蔵鉄道が開通し、観光ブームにわいていた。
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 ◇チベットをめぐる主な動き
1949年 中華人民共和国が成立
 51年 人民解放軍がチベットに進駐、「チベット平和解放に関する協定」をチベット政権と締結
 59年 農奴主ら約2万人が蜂起したが、軍が鎮圧。ダライ・ラマ14世がインドに亡命
 65年 チベット自治区が成立
 66年 文化大革命(~76年)で寺院破壊が激化
 79年 亡命政府使節団がチベット初訪問
 88年 ダライ・ラマ14世が独立から「高度な自治」に要求を変更
 89年 ラサ暴動が発生し、戒厳令が敷かれる。ダライ・ラマ14世がノーベル平和賞を受賞
 93年 独立要求デモが相次ぐ
2000年 チベット仏教カギュ派最高位の活仏、カルマパ17世がインドに出国

チベット:ラサ暴動 戒厳令状態 商店、銀行焼け落ち

チベット:ラサ暴動 戒厳令状態 商店、銀行焼け落ち
(毎日新聞 2008年3月15日外信面)


チベット:ラサ暴動 戒厳令状態 商店、銀行焼け落ち
(毎日新聞 2008年3月15日外信面)
 【北京・浦松丈二、大谷麻由美】中国チベット自治区ラサの旅行社女性職員は15日午前、毎日新聞の電話取材に「街にほとんど人がいない」と語った。中国当局は戒厳令を敷いていないとしているが、市内要所に治安部隊が展開しており、ラサは事実上の戒厳令状態にあるとみられる。
 職員は「少し前から暴動のうわさが流れていた。14日午後は学校や病院が何カ所も放火されたが、短時間で消火された。当局の対応は速く、夜にはテレビやラジオで鎮圧のニュースが流れた」と話した。一方で、暴動はラサ郊外にも拡大している模様で、外国人旅行者の受け入れは停止されている。
 新華社通信によると、ラサ中心部では14日午後1時10分ごろ、僧侶ら抗議活動の参加者と地元警察の衝突が激化した。午後2時ごろから、僧侶が主要道路の2路線に面した商店に放火。寺院周辺の少なくとも5カ所で火災が発生し、多くの商店や銀行、ホテルが焼け落ちた。火災で停電や通信が遮断された。
 米政府系「ラジオ自由アジア」が目撃者の話として伝えたところでは、観光地として知られ、旧市街地区にあるチベット仏教寺院ラモチェ寺の中で2人、庭で2人が死亡しているのが見つかった。別の場所でも2遺体が発見された。また、26人のチベット人が黒い車両で連行された後に銃撃されたという。
 ラモチェ寺の約110人の僧が、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の写真を掲げ「チベット独立」を叫んで行進し、制止しようとした地元警察と衝突した。暴徒化した一部のチベット人は漢族系商店を襲撃。商品を略奪し、路上で燃やすなどの行為に出ているという。 目撃者は「中国人が経営する店は次々に放火される。チベット人の店は、中国(漢族)系と見分けるために目印としてスカーフを店先に付けるよう言われている」と述べ、混乱ぶりを伝えた。

チベット:ラサ騒乱、死傷者多数 僧ら400人デモ、警官と衝突

チベット:ラサ騒乱、死傷者多数 僧ら400人デモ、警官と衝突
(毎日新聞 2008年3月15日1面)


チベット:ラサ騒乱、死傷者多数 僧ら400人デモ、警官と衝突
(毎日新聞 2008年3月15日1面)
 【北京・大谷麻由美】中国のチベット自治区ラサ市中心部で14日、独立を求めるチベット仏教の僧侶や市民による大規模デモが警官隊と衝突。AFP通信は数人が死亡、負傷者も多数にのぼると伝えた。ロイター通信などによるとデモ隊は警察車両に向け投石し放火。付近の車を横転させ複数の店舗にも火を付けた。北京五輪を約5カ月後に控え、デモ弾圧で死傷者を出したことで、中国政府への打撃は避けられない。
 米政府系「ラジオ自由アジア」は同日、目撃者の証言として少なくとも2人が死亡したと伝えた。在中国米大使館は「銃声が聞こえた」との情報を得た。
 報道によるとデモには300~400人が参加。デモ隊は車やバイク、バスに放火した。逮捕者は10人以上にのぼっている。
 人権団体によると僧侶にはハンガーストライキや自殺を図って抗議する者もいるという。デモは中国国内の他省にも広がったとの情報もある。インドでも抗議行動が行われた。 ラサでは10、11日に300~600人の僧侶らが抗議デモを実施。市中心部数カ所で火災が発生し、武装警察は催涙弾を発射し、約70人を拘束した。
 インドに亡命中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は14日、「デモはチベット市民の怒りの表現だ。中国政府に市民との対話を求める」と語った。
 14日は、台湾やチベット独立を05年に非合法とした反国家分裂法の採択日で、全国人民代表大会も開会中。デモは中央政府の動きに合わせたと見られる。
 市民団体によると暴動は、胡錦濤国家主席がチベット自治区共産党委書記だった89年、ラサ暴動が発生して戒厳令を敷いて以来、最大規模という。
■写真説明 14日、中国チベット自治区ラサで起きたデモで、当局の車両に投石する住民=AFP時事

2008年3月14日金曜日

チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も

チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も
産経Web 2008.3.14 23:06
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080314/chn0803142305004-n1.htm



チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も
2008.3.14 23:06
 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は14日、チベット自治区のラサで同日、複数の店舗が燃やされ、暴動で負傷者がいると公式に伝えた。AP通信などは目撃者の話として、同日に数百人の抗議行動が発生、数台の公安車両などに火が放たれたほか、主要寺院が封鎖されたと伝えている。中国支配に抗議したチベット人らの騒乱は北京五輪開催に抗議する意味もあるとされ、当局が社会安定を理由に、相当な弾圧を加える可能性が出てきた。抗議行動が青海省など各地に飛び火する可能性もある。
 騒乱は1989年のラサ暴動以来、最大規模となりそうだ。新華社電は、店舗への放火で煙がもくもくと立ちのぼったとし、ジョカン寺など主要寺院に近い土産物販売の店舗は店を閉じたとしている。複数の車両が燃やされたとの情報もある。
 AP通信などによると、14日のデモ隊は僧侶と一般市民で、放火された車両には軍車両も含まれるほか、焼け落ちた建物もあるという。同日までに、ラサにあるセラ寺院など3大仏教寺院を含めた複数の寺院が数千人規模の武装警察部隊などにより封鎖されたほか、寺院では僧侶が、拘束された僧侶らの釈放や武装警察部隊の撤退を要求し、抗議のハンガーストライキに入っているとされる。
 観光客は主要な寺院に入れず、現地の当局者は、抗議行動に関する詳細な情報の提供を拒否している。
 米政府系放送局「ラジオ自由アジア」などは14日、チベット自治区のラサで、僧侶2人が武装警察の暴力などに抗議する形で手首を切るなど混乱が続いていると伝えた。手首を切った僧侶は腹も刺し重体となったが、病院への搬送を拒否したという。
 ラサでは1959年の「チベット動乱」から10日に49年を迎えた。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世がインドのダラムサラに亡命して49年となるが、亡命チベット人住民がダラムサラ近郊で13日、中国政府への抗議デモを行い約130人が拘束されたと伝えられる。ダライ・ラマは最近、「想像を絶する人権抑圧」が続いていると述べ、極めて事態が緊迫していると訴えていた。