2008年11月23日日曜日

「後継に女性の可能性も」とダライ・ラマ

「後継に女性の可能性も」とダライ・ラマ
(2008年11月23日18時40分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081123-OYT1T00453.htm?from=nwla

「後継に女性の可能性も」とダライ・ラマ
 【ダラムサラ(インド北部)=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は23日、当地で記者会見した。
 ダライ・ラマは、前日閉幕した亡命チベット人臨時総会で採択された、中国当局との対話一時停止を呼びかける提言について「まだ最終的な結論ではない」と述べ、中国への特使派遣をやめるかどうかなどは明言を避けた。
 提言は、「これまでの中国政府の態度を見れば、特使派遣は見送るべきだ」としているが、ダライ・ラマは、11月末にニューデリー近郊で行われる国際支援団体会合などを挙げ、「我々にはすべての支援者の意見に耳を傾ける責任がある」と指摘。
 中国の枠内で「高度な自治」実現を目指す路線継続に総会で過半数の支持が示されたことについても、「ノーコメント」として、対中政策はなお慎重に検討する姿勢を強調した。
 ただ今春、中国チベット自治区などで発生した暴動に関しては、「ラサにやって来た不審な一団が投石や放火を始めたとの情報がある」として中国側の工作があった可能性を改めて指摘。事実関係の十分な調査が行われていないとして中国政府の対応を強く批判した。
 自身の後継問題では「チベット人民の過半数が望めば、ダライ・ラマ制度自体が廃止されてもかまわない」と述べる一方、今後自身の転生者を探す場合は「(転生者が)女性の可能性もある」と語るなど、明確な方針が固まっていないことをうかがわせた。
(2008年11月23日18時40分 読売新聞)





 「明確な方針が定まっていない」と言われても「ううむ」と考えてしまうんで、難しいところです。“後継問題”という用語を使うから、まるで、ダライラマ14世自身が「次は○○さんに決めた」と指名できるかのような誤解を招きかねません。とはいえ、歴代の中には、亡くなる前に「××の方角を見よ」とヒント(?)を言い残す方もいたように聞いてますから、まったく故人の遺志が反映されないってことはないのでしょうけど。
 ……ええと、要するに、ダライラマの転生者というのは、この生を終えたダライラマが49日後に胎内に次の生として宿り、生まれ、物心つく2~3歳になって初めて候補者捜しができるようになりますんで、まだ存在していないわけで。
 女性の可能性もあるというのは盲点で、そういわれれば「女性にはならないのか」という疑問はなかったなあ、と考えたり。知り合いから「どういう意味なんだ? なにかすごい発言なのか? 天皇みたいに皇室規範で『男』って決めたような決まりがあるのか?」と尋ねられました。尼僧のトゥルクがいてもいいわけで。ただそうなるとセラやデプンで修行するわけにいかなくなるな……どうするんだろ(笑)。

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